Photo: APPLE CORPS LTD.

ザ・ビートルズは最後の新曲という“Now And Then”の日本盤CDシングルが12月1日にリリースされることが決定している。

“Now And Then”はジョン・レノンが録音したデモをポール・マッカートニーリンゴ・スターがAIの力を借りて復旧させて完成に至っている。

“Now And Then”の音源はこちらから。

日本盤CDシングルには1962年の英国でのデビュー・シングル“Love Me Do”が両A面として収録され、オリジナル・ジャケット・アートは有名アーティストのエド・ルシェが担当している。

ジョン・レノンは“Now And Then”のデモ音源をピアノとヴォーカルだけで70年代にニューヨークのダコタ・ハウスで制作しており、彼の死後にオノ・ヨーコはこの音源を、90年代の『アンソロジー』プロジェクトで完成して、リリースされた“Free As A Bird”や“Real Love”と共に1994年にポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターに渡している。

3人はジェフ・リンのプロデュースの下、新しいパートをレコーディングして“Now And Then”のラフ・ミックスを完成させたが、ジョン・レノンのヴォーカルとピアノを分離できず、クリアなミックスができないという「技術的な限界」が残ることとなった。

2021年になってピーター・ジャクソンはドキュメンタリー『ゲット・バック』でウィングナット・フィルムスのMALというオーディオ・テクノロジーを採用しており、これはモノの音源から楽器とヴォーカル、ホーンや個々人の声を分離させられるもので、2022年の『リボルバー』のリミックスでも採用されている。その後、この技術はジョン・レノンのヴォーカルとピアノをクリアにするために“Now And Then”のデモ音源にも使われることになった。

音源ではジョージ・ハリスンが1995年にレコーディングしたアコースティック/エレクトリックのギター・パート、リンゴ・スターによる新たなドラムとバッキング・ヴォーカルの音源、ポールによる新たなベースとバッキング・ヴォーカルの音源が使われており、ジョージ・ハリスン風のスライド・ギターとジョン・レノンの作曲を下にしたピアノも加えられている。

ジャイルズ・マーティン、ポール&ベン・フォスターがストリングスのアレンジを監修し、ポール・マッカートニーとジャイルズ・マーティンは“Here, There And Everywhere”、“Eleanor Rigby”、“Because”のバッキング・ヴォーカルを追加している。プロデュースはポール・マッカートニーとジャイルズ・マーティンが務め、ミックスはスパイク・ステントが担当している。

11月10日には『ザ・ビートルズ 1962年~1966年』(赤盤)『ザ・ビートルズ 1967年~1970年』(青盤)のエクスパンデッド・エディションが日本盤CD、輸入盤LP、デジタルでリリースされることが決定している。同作のアナログ盤日本盤は11月22日にリリースされる。

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