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ハマスの戦闘員によって数百人の参加者が殺害されたイスラエルの音楽フェスティバルの主催者は事件後初の声明を発表している。

20年前にブラジルで始まったウニベルソ・パラレロ・フェスティバルのイスラエル版であるスーパーノヴァ・スコット・ギャザリングのプロデューサーは10月7日にレイムで起きた「言葉にならない悲劇」について言及している。

米『ビルボード』誌によれば、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織のハマスがテロ攻撃を行ったことで、およそ260人のフェスティバル参加者が殺害されたという。10月7日はガザ境界からおよそ5キロ離れた「ベエリ」では住民のおよそ10%にあたる100人以上が殺害され、イスラエル国防軍による反撃でも死者が出ており、ハマスとイスラエルの武力衝突が始まった日となっている。

スーパーノヴァ・スコット・ギャザリングには約3000人が参加していたとのことで、死者に加え、150人のフェスティバル参加者が人質になったと見られている。

スーパーノヴァ・スコット・ギャザリングのプロデューサーはフェイスブックで現地時間10月14日に声明を発表している。

「魔法のような夜に続き、非常に重い朝となった悲劇的な出来事によって愛する人を失った家族や友人、パートナー、カップル、あの悲劇的な出来事の影響を受けた人々に心からのお悔やみを伝えたいと思います」

「ノヴァの人々にとって最高にして最大のエレクトロニック・ミュージックのフェスティバルになるはずだったのですが、非人道的な戦争犯罪、人間の最も基本的な価値観に対する前代未聞の侵害といった言葉にならない悲劇の現場となってしまいました」

「これは抑えの効かない純粋なる邪悪さの典型であり、ユダヤ人でイスラエルに住んでいるという“罪”だけのために数え切れない無垢な天使たちがおぞましくも無分別に殺害されました」

「闇の手先が世界に闇をもたらすという唯一の目的のために光の子どもたちの楽しい集まりを標的にするのは不思議ではないですが、私たちはそんなことはさせません」

「我々の旗に飾られた目的に達するまで闘い続けます。イスラエルな神聖な人々やノヴァ・トライブの力を借りて世界中に光を広げるのです」

「先週土曜日の2023年10月7日、心なく非情で、慈悲もない数百人のテロリストから残酷な攻撃を受けることになりました。彼らは冷血に数百人の男女、ノヴァの人々、罪のないイスラエル市民を殺害しました」

「国中、世界中から集まった罪のない一般市民が凶悪で、恐ろしく、残忍な大虐殺の被害になりました。これはイスラエルの歴史においても最多のテロ事件の一つです。1400人の純粋なる罪のない魂が奪われ、150人以上が行方不明のままです。数千人が程度の差こそあれ身体的に負傷し、数万人が心理的・精神的に傷ついています(※編集注:CNNは週末の攻撃で1300人以上が亡くなったと報じている)」

「現時点で私たちのプロダクション・チームは関係者全員に適切かつ広範な精神面・感情面でのサポートを提供することに注力しています。今はそれが最も重要なことです」

「昼夜を問わず、絶えず捜索・救助活動を行っており、犠牲者の身元確認や家族への報告に力を貸しています。現場やその他の場所にいる人々を捜索して、会場や周辺からの機材を回収し、なによりもイスラエルの安全を確保することに努めています」

「これが私たちの唯一のゴールであり、この方向性に沿って全力を尽くしていきます。止まることはありません」

「私たちは来る日も来る日も現場や周辺を訪れて、治安部隊や当局と協力しながら、答えを見つけ、家族や友人のもとへ帰れる人をすべて帰す作業を行っています」

「今はそれが最優先事項です。一方で私たちは以下のメッセージを伝えずにはいられません。私たちの強さは団結にこそあります。母国が戦争となっていますが、この暗黒の時期を一刻も早く克服するためには結束して、互いを強め合い、一つの大きな光の下に団結しなければなりません」

「ノヴァのすべての人々、イスラエル国民、負傷者、被災者、死者・行方不明者の家族に限りない愛と大きな抱擁を送ります」

「みなさまの御無事と御自愛を願っています。善と光が常に勝つことを祈っています」

「平和で安全な1週間となり、イスラエルの人々に吉報が届くことを願っています。この地と世界中にとって吉報が届けばと思います」

スーパーノヴァ・スコット・ギャザリングに出演した多くのアーティストのマネージメントを手掛けるラックス・ガスターは襲撃が起きた時の混乱と恐怖の光景について語っている。

「警察官が『早く行け』というので走りました」とラックス・ガスターは説明し、当時の状況を「悪夢」と評している。「待つことはありませんでした。ロケット弾の攻撃だと分かったからです。すぐに行動しなければなりませんでした」

「私の本能がシェルターまで止まるなと言っていました。とにかく車を走らせました、何が起きているのか分かりませんでした」ラックス・ガスターがフェスティバル会場を離れた数分後に「マシンガン、対戦車擲弾、手榴弾を持った」ハマスの戦闘員が到着して、「誰彼構わず虐殺した」という。

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