ポール・マッカートニーはザ・ビートルズがロシア人が「禁じられた」自分たちの音楽をひそかに聴いているという話を「気に入っていた」と語っている。
他の西欧の音楽と同様にザ・ビートルズの音楽は1960年代から1980年代にかけてロシアに輸入したり、かけたりすることが禁じられていた。
ポール・マッカートニーはポッドキャスト『ア・ライフ・イン・リリックス』の“Back in the U.S.S.R.”の回でロシアで自分たちの音楽が禁じられていたことについて語っている。
「ロシアでは誰もがザ・ビートルズの時代まで遡って、レコードを密輸して、小さな部屋でしかかけられず、人に知られたくなかったことを覚えているんだ」
「政府当局なんかに禁じられたグループを聴いていることを知られたくなかったわけで、僕らはその話を気に入っていたんだよ。僕らの音楽はリーバイスなんかと共に密輸されていた。それこそ本当の文化の到来みたいな感じがしたんだ」
司会のポール・マルドゥーンが「アートとは危険なもの」であることを示唆すると、ポール・マッカートニーは次のように答えている。「一部の人々にとってはそうだよね。常に僕らは正しい側にいると思っていたから、僕らがロシア当局にとって危険だとしたら、それは彼らがまずいということだった」
「それが僕らの思っていたことだった。政府が西欧の影響を抑え込もうとしていたのは概ね事実だと思う。『もう大丈夫だ』と思った時期があったのも分かるけど、そうした抑圧が大々的に戻ってきてしまった。そうした背景にある政治や現実なんて分かりようがないけれど、自分としてはこういう曲に逃避することは素敵なことだと思うよ」
全12回のポッドキャストは2021年に刊行された『ザ・リリックス:1956トゥ・ザ・プレゼント』で前文を寄せたポール・マルドゥーンが司会を務めるもので、ポール・マッカートニーの対話を聞く、またとない機会を提供するものとなっている。
第1シーズンは12のエピソードで構成され、第2シーズンの12のエピソードは2024年2月から配信される。
一方、リンゴ・スターはAIを使って制作されたザ・ビートルズの「最後の曲」について「既にリリースされているはずだった」と語っている。
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