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デヴィッド・ボウイは1974年発表の名曲“Rebel Rebel”が新たなカントリーのヒット曲を生み出すことになっている。

2022年、デヴィッド・ボウイの遺産管理団体はカタログ楽曲の音楽出版権をワーナー・チャペル・ミュージックに売却している。それを受けて、ワーナー・チャペル・ミュージックはソングライターのジェシー・フレイザーに声をかけ、デヴィッド・ボウイの音楽を新しい形で使うことを提案したという。

そうして完成したのがカントリー・アーティストのクリス・ヤングが歌う“Young Love & Saturday Nights”で、同曲はアメリカのiTunesチャートで早速ランクインを果たしている。当然のことながら、ソングライターにはデヴィッド・ボウイの名前がクレジットされている。

クリス・ヤングは最初にこのデモを聴いた時にすぐにピンときたという。「この曲が始まって、『これは“Rebel Rebel”のギター・リックじゃないか』と思ったんだ。すぐに何か分かったよ。デヴィッド・ボウイのカタログを聴き尽くしたというわけじゃないけど、これはすぐに分かったね」

こうした名曲のメロディーやフック、ギターのフレーズなどを一部取り入れた楽曲は「インターポレーション・ソング」と呼ばれ、オリヴィア・ロドリゴの“Déjà vu”はテイラー・スウィフトの曲を、“Good 4 U”はパラモアの曲を一部取り入れている。ドージャ・キャットとシザによる“Kiss Me More”もオリヴィア・ニュートン・ジョンの“Physical”の一部が使われている。

そうした「インターポレーション・ソング」のトレンドはソングライティングを重視するカントリーのジャンルにも及んでおり、モーガン・ウォーレンの“Everything I Love”はオールマン・ブラザーズ・バンドの“Midnight Rider”の一部が使われている。

ソニー・ミュージック・パブリッシング・ナッシュヴィルのCEOであるラスティ・ガストンはこうした現象について米『ローリング・ストーン』誌に次のように述べている。「新曲のコンセプトはなお独創的で、説得力があり、本物で、正直なものでなければなりません。“Young Love & Saturday Nights”は完全に新しいアイディアとフックがあります」

「もちろん、この曲のきっかけになった偉大なギター・リフから恩恵を受けていますが、今では真のカントリー・ソングにもなっています。そして、デヴィッド・ボウイの曲を聴いたことのなかった人たちを振り向かせることになるのです」

先日、デヴィッド・ボウイは“Life on Mars?”のシングル・リリースから50周年を記念してミュージック・ビデオが4Kで公開されている。

“Life on Mars?”は1971年発表の通算4作目のアルバム『ハンキー・ドリー』に収録されているが、『ジギー・スターダスト』のブレイクを受けて、1973年6月22日にシングルとしてリリースされ、全英シングル・チャートで3位を記録している。

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