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レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのギタリストであるトム・モレロは、怪我をしながらパフォーマンスを行ったザック・デ・ラ・ロッチャについて音楽の歴史における多くのフロントマンより説得力があったと語っている。

トム・モレロは新たなインタヴューで昨年7月にザック・デ・ラ・ロッチャがステージ上で怪我を負ったために数十公演が中止になったことについて語っている。

米『ローリング・ストーン』誌のインタヴューでトム・モレロはシカゴのユナイテッド・センターで行った2公演目でザック・デ・ラ・ロッチャが怪我をしたと知った時、どう思ったかと訊かれている。

「そう、皮肉なのは僕もアキレス腱の断裂から治ったばかりだったということでね」とトム・モレロは語っている。「リハーサルは松葉杖でやっていたんだ。歩き方は心得ていたよ。でも、ザックはあの夜、耐え抜いてみせたんだ。そこからの17公演、ステージの真ん中で箱馬に座りながらフロントマンを務めたわけだけど、音楽の歴史における99%のフロントマンより説得力があったよ」

トム・モレロはザック・デ・ラ・ロッチャのそうした耐え抜く感動的な能力に賛辞を寄せ、「真実のパワフルな伝達者」と評している。

「まったく予想外だった。彼が耐え抜いたという事実、ただ耐え抜いただけでなく、電気が走るような説得力のある真実のパワフルな伝達者だったという事実は、動けないというのに感動的だったよ。1%足りともパワーが落ちたなんて声は聞かなかった」

レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンが昨年行ったライヴは約10年ぶりとなっている。しかし、ザック・デ・ラ・ロッチャがアキレス腱を断裂したことで、18公演をやったのみで、2022年のヨーロッパ・ツアーと2023年の北米ツアーは中止されている。

ザック・デ・ラ・ロッチャが治ったら、もう一度ツアーに出るのかどうかと訊かれて、トム・モレロは次のように答えている。「様子を見てみるよ。次のライヴがあったら、バンドとして発表するけど、分からないんだ。正直なところ、僕に分かるのは君と同じくらいなんだ。今は治しているところなんだよね」

また、トム・モレロはレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンが2023年のロックの殿堂入りの候補に挙がっていることについて次のように語っている。「僕はロックの殿堂をすごく支持している人間なんだ」

「この星のどこかに音楽を称える場所があるという考えを気に入っているんだ。今回でレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンが候補になったのは5度目だけど、多くのバンドの多くのファンと共に、ロックの殿堂が多様なジャンルのアーティストを殿堂入りさせることになれば、いろんなジャンルのたくさんのアーティストが殿堂入りの対象となる」

「そうなれば、素晴らしい場所になるよね。他の多くのバンドと同様に、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンもロックの殿堂入りにふさわしいと思う」

「ロックの殿堂ということでいくと、もし次のライヴがなくても、この間のツアーでは証明できたんじゃないかと思う。いくつの公演をやるかじゃなく、やった時にそこに何があったかが重要なんだ。レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンは過去12年間で19公演をやった。19公演の反響を見ると、ファンと話していても、歴史的なイベントという感じで、このバンドがステージに立つことの意味合いを深めてくれたと思う」

「レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのロックの殿堂入りに関する論拠としてはラディカルな政治性がありながらチャートのトップに立ったバンドはいないということだよ。まったく違うんだ。だから、貴重な存在なんだ。レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンがステージに立っていなくても、自分の中のエンジンは止まっていないよ」

昨年12月、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのベーシストであるティム・コマーフォードは前立腺ガンであることを明かしている。

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