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クイーンの“Bohemian Rhapsody”のミュージック・ビデオを監督したブルース・ガワーズが亡くなった。享年82歳だった。

『アメリカン・アイドル』の234エピソードを手掛け、エミー賞やグラミー賞を獲得しているブルース・ガワーズは急性呼吸器感染症の合併症で1月15日にカリフォルニア州サンタモニカで亡くなったと家族が発表している。

「いつも仕事に限りない熱意、エネルギー、情熱、喜びをもたらしてくれました」と声明には記されている。

「彼は一緒に働いたクルーに愛し、愛され、仲間としての寛大さで広く知られ、常にチームの才能ある人々を励まし、昇進させていました」

声明は次のように続けられている。「愉快で、不遜で、すごく率直で、数え切れないほどの伝説的な物語の中で記憶され、彼の魅力的な精神性はこれからもずっと生き続けることでしょう、彼はコントロール・ルームにいる時、バハマでボートに乗っている時、家で犬や友人、家族といる時が最も幸せそうでした」

1975年ハートフォードシャーのエルスツリー・スタジオで撮影された“Bohemian Rhapsody”のミュージック・ビデオは初のプロモーション用ミュージック・ビデオとして知られている。撮影が終わった10日後には『トップ・オブ・ザ・ポップス』で放送され、制作費は4500ポンドと言われている。

2018年の『デイリー・メール』紙のインタヴューでブルース・ガワーズは次のように説明している。「音楽の受け入れられ方を変えたんだ。誰もがビデオを作って、セールスやチャート順位が伸びるのを見ていたんだ」

彼はまた“Bohemian Rhapsody”のミュージック・ビデオを監督した報酬として590ポンドしか払われなかったことは「騙された」ように感じているとも同紙に語っている。

2019年、“Bohemian Rhapsody”のミュージック・ビデオは1990年以前に公開されたビデオで初めてYouTubeで10億回の再生回数を突破したビデオとなっている。現時点でこのミュージック・ビデオの再生回数は15億回を突破している。

ブルース・ガワーズはイベントやテレビ特番の専門家で、エミー賞授賞式、ビルボード・ミュージック・アウォーズ、ピープルズ・チョイス・アウォーズなどを手掛けている。

また、彼はプリンスの“1999”、ザ・ローリング・ストーンズの“Fool To Cry”、ロッド・スチュワートの“I Don’t Want To Talk About It”、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの“The Heart of Rock & Roll”といった数々のミュージック・ビデオを手掛けている。

“The Heart of Rock & Roll”のミュージック・ビデオはグラミー賞の最優秀ミュージック・ビデオ賞を受賞している。彼は2009年にエミー賞も受賞している。

『ハリウッド・レポーター』誌によれば、ブルース・ガワーズはスコットランドのニュー・キルブライドで1940年12月21日にロバートとヴァイオレットという両親の下に生まれている。彼はBBCでキャリアを始め、1970年代にアメリカに移住している。彼は妻のキャロル・ローゼンスタインと23年間にわたってカリフォルニア州マリブで暮らしていた。

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