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カニエ・ウェストはここ数週間の反ユダヤ主義的な発言を受けて、弁護士とブッキング・エージェンシーが契約を断ったと報じられている。

『デッドライン』誌によれば、タレント・エージェンシーのクリエイティヴ・アーツ・エージェンシーはカニエ・ウェストとの契約を断ったという。カニエ・ウェストは2016年にツアーの代理人としてクリエイティヴ・アーツ・エージェンシーとの契約を結んでいるが、それ以降、カニエ・ウェストはツアーを行っていない。

一方、ハリウッドの映像制作会社であるMRCはカニエ・ウェストの「最近完成した」ドキュメンタリーをお蔵入りにしたことを明らかにしている。共同経営者であるモディ・ウィチェック、アシフ・サチュ、スコット・テンリーの3人は反ユダヤ主義的な発言を受けて「彼のプラットフォームを拡大させるような内容はどれも支持できません」と述べている。

加えて『ヴォーグ』誌の担当者は同誌ならびに編集長のアナ・ウインターがこれ以上カニエ・ウェストと仕事をするつもりはないことを『ページ・シックス』に対して発表している。ファッション・デザイナーとしても幅広く活躍しているカニエ・ウェストは表紙を飾るなど、度々にわたって同誌と仕事をしてきた。アナ・ウインターはカニエ・ウェストと親密な間柄にあり、9月にイージーのサングラスのモデルも務めていた。

また、『TMZ』は、アンバー・ハードに対する名誉毀損裁判でジョニー・デップの弁護をしたことで知られる弁護士のカミーユ・ヴァスケスがカニエ・ウェストを顧客から外したと報じている。カニエ・ウェストはカミーユ・ヴァスケスに依頼をし始めたばかりだったが、反ユダヤ主義的な発言を受けて弁護士事務所のブラウン・ラドニックにもうカニエ・ウェストとは仕事をしないと彼女は語ったという。

弁護士事務所は反ユダヤ主義的な発言を撤回すれば、カニエ・ウェストと仕事をする可能性を残していたが、カニエ・ウェストはそれを拒否して、ブラウン・ラドニックは解雇されたと報じられている。

カニエ・ウェストについては金融機関のJPモルガン・チェース・アンド・カンパニーが「イージーLLC、ならびに関連企業との銀行取引を終了することに決めた」ことも明らかにされている。

今年のパリ・ファッション・ウィークでカニエ・ウェストをモデルに起用したバレンシアガも今後は仕事をしないことを発表している。「バレンシアガはこのアーティストに関係した今後のプロジェクトについていかなる計画も関係性もありません」

先日、カニエ・ウェストはパリのファッション・ウィークで「ホワイト・ライヴス・マター」と書かれたシャツを着ていたことで批判を受けることになっている。

それを批判したショーン・“ディディ”・コムズに対してカニエ・ウェストは「俺に連絡するように言ってきたユダヤ人たちに、誰も自分のことを脅したり手出しできないことを示す例にしてやる」というメッセージのスクリーンショットをインスタグラムに投稿している。この投稿が批判を受けると、カニエ・ウェストは「ユダヤ人に対してデス・コン3を仕掛ける」とツイートしている。これは「デス」とアメリカの戦争準備体制を示す「デフコン」を組み合わせた言葉と見られている。

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