法律の専門家たちはニルヴァーナの『ネヴァーマインド』のアルバム・ジャケットの赤ん坊であるスペンサー・エルデンによる裁判について棄却されるだろうと語っている。
現在30歳のスペンサー・エルデンは関係する人物も含めてデイヴ・グロールとクリス・ノヴォぜリック、カート・コバーンの遺産管理団体を相手に訴訟を起こしている。訴状では当時生後数ヶ月の時に撮影された写真の使用は「商業的な子どもに対する性的搾取」に相当すると述べられている。
訴状では被告がポルノに関する連邦法に「違反」しており、アルバムが世界的な成功を収めたことで、今も「傷つき」続けており、「生涯に及ぶ損害」を受けたと主張されている。
「スペンサー・エルデンも彼の法的保護者もスペンサー・エルデンの写真の使用を認める権利放棄書に署名していません」と訴状には記されている。「もちろん、商業的な児童ポルノも許可していません」
また、スペンサー・エルデンは今後のリリースでは別の画像にすることを望んでいると弁護士のマギー・メイビーが明らかにしている。
しかし、複数の法律専門家が『ハリウッド・レポーター』にこの裁判は棄却されるだろうと述べている。
アーリー・サリヴァン法律事務所でエンタテインメント訴訟を担当するブライアン・サリヴァンは裁判を「バカげた」ものだと評し、書類による合意がないとしてもスペンサー・エルデンの主張は弱いとしている。
「両親の署名を確認することなく、レコード会社がアルバム・ジャケットの写真に使うということは極めてあり得ないと思います」と彼は語っている。「しかし、署名がないとしても児童ポルノを主張する資格があるというわけではありません。プライバシーの権利についても両親が撮影を許可したという行動によって放棄したものとみなされます」
エンタテインメント業界の弁護士であるアンドリュー・ブレットラーは知名度が大きな鍵になるとしている。「この裁判をダメにしてしまったと思うのは彼はインタヴューを受けており、アルバム・ジャケットを再現していたりすることです」
しかし、スペンサー・エルデンの弁護士であるマギー・メイビーはアルバム・ジャケットは「極めて性的」なものであり、「それを制作して流通させたことで子どもの搾取」を行ったと主張している。
マギー・メイビーは来月迎えるアルバムの30周年でさらにプライバシーの侵害が行われるとスペンサー・エルデンは考えていると述べている。
記事執筆時点で被告側は誰も公のコメントを発表していない。
スペンサー・エルデンはこれまで『ネヴァーマインド』が記念日を迎えた際にいくつかのメディアで特集されることもあり、2008年と25周年だった2016年には服を着たままだったものの、『ネヴァーマインド』のアルバム・ジャケットの写真を再現している。
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