インターポール 『アンティックス』

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いつもネクタイを欠かさないニューヨーカーであるインターポールだが、ポップな仕上がりの『アンティックス』ではそのネクタイを少し緩めただろう。ファースト・アルバム『ターン・オン・ザ・ブライト・ライツ』に続く本作で、ポール・バンクスとそのバンドメンバーたちはムーディーなポスト・パンク・バンドのイメージを確立した。アルバムに先行してリリースされたシングル“Slow Hands”は中々の出来で、続くシングル“Evil”も素晴らしかった。本作の目玉“C’mere”はそれよりもさらに素晴らしい出来となっている。


スリント 『スパイダーランド』

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ポスト・ロック界における記念碑的な傑作である。陰気で詩的な、デヴィッド・パホが奏でるギターの旋律はアルバムのタイトル通り、強迫と陰謀のクモの巣のようだ。さらにそこにハスキーでうなるような声で、孤独に海を漂う旅人や吸血鬼の物語を語るスポークン・ワードが乗せられる。本作のリリースとほぼ同時期にバンドは解散したが、そのせいか『スパイダーランド』にはミステリアスな雰囲気が漂っている。


アークティック・モンキーズ 『フェイヴァリット・ワースト・ナイトメア』

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ファースト・アルバムほどの勢いはないが、アレックス・ターナーは大きく印象的な進化を遂げている。“Brianstorm”と“Teddy Picker”は、古臭いけれど味のあるリフと辛辣な歌詞で構成されており、最高にカッコいい。また、“505”や“Old Yellow Bricks”、“Only Ones Who Know”といった曲からはファースト・アルバムからバンドがどれだけ進化を遂げたかが見てとれる。


ヴァンパイア・ウィークエンド 『コントラ』

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ニューヨーカーのエズラ・クーニグとそのバンドメンバーによる軽快でアフロビート風のポップ・ミュージックは本作で洗練され新たなレベルに達した。『コントラ』は発売1週間で12万4000枚を売り上げ、2010年の様々なベスト・アルバム・リストに名を連ねることになった。収録されている“Horchata”と“Holiday”は、ただただ素晴らしい。


オアシス 『モーニング・グローリー』

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『モーニング・グローリー』の“Wonderwall”から“Don’t Look Back In Anger”にかけてのワン・ツー・フィニッシュを超えるアルバムが他にあるだろうか? ギャラガー兄弟の自信作である、このアルバムからのヒット曲はそれだけに留まらない。“Cast No Shadow”からアルバムの最後を飾る“Champagne Supernova”まで、このアルバムはオアシスをマンチェスターのメガ・スターの座へと押し上げた。


ザ・スミス 『ミート・イズ・マーダー』

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なぜ『ミート・イズ・マーダー』を最も優れたセカンド・アルバムの1枚に数えるのか、理由が必要かもしれない。ここでは3つを御紹介しよう。ワルツ調のメロディーが特徴的な“That Joke Isn’t Funny Anymore”、ヒリヒリするような“How Soon Is Now?”、ベスト・オープニング曲とでも言うべき“The Headmaster Ritual”。モリッシーのピュアな歌詞とマーのギターが素晴らしい。


ブラー 『モダン・ライフ・イズ・ラビッシュ』

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ファースト・アルバム『レジャー』でのブラーは、前髪を下ろしてダブダブのズボンを履いているような若者たちにすぎなかった。一方、より深遠で斜めにかまえたセカンド・アルバムは成熟した秀作であり、クラシックな英国のポップ・ミュージックを甦らせ、新たな命を吹き込もうとしている。今聴き返すとまるで、彼らのキャリアの方向性を変えた『パークライフ』の弟分のようである。


レッド・ツェッペリン 『レッド・ツェッペリンⅡ』

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約12年の活動期間で、ペイジ、プラント、ジョーンズ、ボーナムの4人が作り上げた最高の作品と言えるのがこのアルバムだ。この実験的で怪物とも言えるアルバムは、ハード・ブルースのリフと泥臭いファンク・シャッフルに満ちている。オープニング曲“Whole Lotta Love”にはゾクゾクさせられるが、これはこのアルバムの氷山の一角にすぎない。


ディアンジェロ 『ヴードゥー』

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あまりにも本作の出来が良すぎたため、バージニア州出身のペンテコステ派(プロテスタントの一派)の牧師の息子として生まれたディアンジェロは、3作目の『ブラック・メサイア』のリリースに14年もの年月をかけ、2015年にリリースされることになった。『ヴードゥー』は1998年に1人目の子供が生まれたことにインスパイアされており、1995年のデビュー・アルバム『ブラウン・シュガー』よりも、のびのびとしたファンキーな仕上がりだ。本作のネオ・ソウル・サウンドはR&Bのエキサイティングで新しい方向性を開拓している。


マドンナ 『ライク・ア・ヴァージン』

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デビュー作で成功したものの、一発屋に甘んじることを拒否したマッジ(マドンナのニックネーム)は、デヴィッド・ボウイのアルバムを手掛け、評価の高かったナイル・ロジャースを、このセカンド・アルバムのチーフ・プロデューサーとして迎えた。その結果、彼女のセカンド・アルバムは、アメリカに根付くキリスト教ピューリタン精神に対し挑戦的な内容であると同時に、最高にノリのいいダンス・ポップに仕上がった。


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