フー・ファイターズ 『ザ・カラー・アンド・ザ・シェイプ』

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1995年のデビュー・アルバムは、実質デイヴ・グロールのソロ・アルバムと言えるものだった。しかし、この2作目では“Monkey Wrench”や“My Hero”、“Everlong”といった曲から分かるようにより共作的な態勢へと変化し、バンドとして苦難の時期を乗り越えながら、このカレッジ・ロックの大ヒット作を作り上げた。このアルバムのレコーディング中には、二つの離婚、ドラマーの脱退劇があったが、ニート・メンデルによれば「刑務所に行きかけたヤツもいた」とのことだ。


ホール 『リヴ・スルー・ディス』

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コートニー・ラヴは後に1991年のホールのデビュー・アルバムを「聴くに堪えない」と表現したが、批評家たちの反応は良く、商業的にも成功した。これは、続く2作目に向けてひるんでしまうようななハードルを生み出す結果となったが、彼女がそのプレッシャーに臆することはなかった。当時の『NME』は、このパワー・コードに彩られたポップなアルバムを「プライベートな心情を描いているようで本音を明かさない、現代的で虚無的なスラッシュ・ポップ・オペラ」と表現している。


ドクター・ドレー 『2001』

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本名をアンドレ・ロメル・ヤングと言うN.W.Aの首謀者が、輝かしき1作目『ザ・クロニック』の後に7年を費やして制作したセカンド・アルバムになる。ようやくこのアルバムが1999年にリリースされた時、ファンたちはもう疑うことはなかった。90年代においてそのG・ファンクの入った圧倒的なビートでもって“Still D.R.E. (ドレーは健在だ)”と公言してきたドクター・ドレーが今なおヒップホップにおいて最も先進的なクリエイターであることを。


ザ・ビートルズ 『ウィズ・ザ・ビートルズ』

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ビートルマニアの熱狂により、しばらくはUKチャートのトップの座から『プリーズ・プリーズ・ミー』を引きずり下ろすものはないように思えた。しかしデビュー・アルバムと同じくらい魅力的ですばらしい曲が詰まったこのセカンド・アルバムが発表されると、ザ・ビートルズはグループとして51週間連続ナンバー・ワンという記録を達成する。彼らは「ファド・フォー」(一発屋)ではなく「ファブ・フォー」(最高の4人組)であることを証明してみせたのだ。


パブリック・エナミー 『イット・テイクス・ア・ネイション・オブ・ミリオンズ・トゥ・ホールド・アス・バック』

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1988年6月に発売されたパブリック・エナミーのセカンド・アルバムは、過激なライムで、それまでのヒップホップでは見られなかったほど、政治的に強力な作品になっている。チャックDの書くリリックの一行一行はアメリカに根強く残る人種差別の核心をつくスローガンのようだ。1987年のデビュー・アルバム『YO!BUM ラッシュ・ザ・ショウ』に続く価値ある一枚だと言える。


エイミー・ワインハウス 『バック・トゥ・ブラック』

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2011年のエイミーの悲劇的な死以来、あまりにありのままで、彼女の魂に触れてしまいそうなこのアルバムをほとんど聴けなくなってしまっている。この『バック・トゥ・ブラック』でエイミーは自らの恋愛のなかでもがき、ドラッグ、アルコール中毒との闘いを包み隠さず歌っている。“Rehab”は世界中の人々の心を踊らせることになったが、結果的に彼女の死を予告する一曲となってしまった。胸が張り裂けそうな一枚だ。


ダフト・パンク 『ディスカバリー』

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迷ったら、ディスコにしよう。エレクトロ・デュオ、ダフト・パンクはデビュー当時、シカゴ・ハウスの虜だったという。デビュー・アルバムは楽しめる作品ではあるものの『ホームワーク』というタイトルどおり少し遊び心に欠ける印象がある。続く本作では、80年代を彷彿とさせるシンセサイザーの多用や耳に残るフックを操り、独自の世界観でダンス・ミュージック界の大物へと成長した。“One More Time”、“Digital Love”、“Harder, Better, Faster, Stronger”はダンスフロアのアンセムだ。


ビョーク 『ポスト』

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アイスランド生まれの音の冒険者、ビョークのセカンド・アルバムは故郷から離れ、ロンドンで暮らす中で制作されたため、ホームシックでメランコリーな仕上がりとなった。さらにこのアルバムでは、当時の恋人トリッキーの影響でトリップ・ホップにアプローチしており、好奇心をかき立てられたファースト・アルバムよりもさらに複雑な音を生み出すことで、このアート・ポップなアーティストが誕生したのだ。


アデル 『21』

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『21』について何が言えるだろうか。CDの売り上げ低迷が危惧される中、それを軽々と打ち破り、音楽業界を(ほぼ)復活させるほどの商業的な成功を収めた作品、だろうか? ロンドン生まれのシンガー、アデルの2作目は、大胆なピアノバラードと等身大の女性の魅力にあふれた作品になっている。世間が次のアルバム『26』を心待ちにしている中、本作はUKチャートの上位を4年間も漂い続けている。本作に強い魅力がある証拠だ。


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