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今月上旬に行われたウェアハウス・プロジェクトでのパフォーマンスの前に、『NME』はプロデューサー、DJ、そして何でも屋であるスクリレックスに、ジャスティン・ビーバーのニュー・アルバム『パーパス』と、スクリレックス自身の今後のプランについて話を聞いた。今回はその独占インタヴューをお送りする。

ジャスティン・ビーバーに初めて会ったのはいつですか?

「ディプロとやっているジャックÜでコラボレーションした“Where Are Ü Now feat. Justin Bieber ”の時だね。その前にもたまたま出くわしたことがあったんだけど、ちゃんと会ったのはあのシングルを作った時だよ」

ジャスティン・ビーバーのアルバム曲のうち5曲をプロデュースすることになったのはどんな経緯でしたか?

「元々はメジャー・レイザーとコラボレーションする予定だったみたいなんだ。でも、僕がロサンゼルスにいる時に電話が掛かってきて、ジャスティンとブラッド・ダイアモンズが書いたざっくりしたデモを曲にしてほしいってことだったんだ。精神的にすごい健全でクールな感じだったよ」

あなたは普段あまりコラボレーションはやりませんが、今回はどうしてやることに?

「世間にはコラボレーションをあまりやらないように見えるかもしれないけど、ミュージシャンとかアーティストにとっては、音楽的に影響されるようなものを聴くと、自分もそこに関わりたくなるものなんだよね。今回もすごく良くできた曲を何曲か聴いて、向こうが僕にプロデューサーとして関わってほしいと言ってくれたから、新曲をいくつか作ることにしたんだ。今までやったことがないものに挑戦できて、結果的にはすごく個性的なものが出来上がったよ」

「今までやったことがないもの」とは具体的にどんなものですか? プロデューサーとしての話?

「ジャスティンのような経歴のアーティストと仕事をしたのが初めてってことさ。新しいことをやる時には毎回経験することだけどね。次はロックな感じのものをやりたいと思ってるし。それこそザ・ドアーズみたいな音楽はまだ未経験だからね。いろいろな人と仕事をするのは大好きなんだ。同じことの繰り返しじゃなくて、創造的に新しいことに挑戦できるからね」

ジャスティン・ビーバーがあなたに向けて披露したもので、制作に関わりたいと思うきっかけになった曲は何ですか?

「僕が作ったビートをいくつか持ってスタジオに行って、ジャスティンはそれにフリースタイルで合わせていった。スタジオには僕と彼しかいなかったんだけど、それがきっかけだったね。ポップ・ミュージックのアルバムが作られる時には権力関係に左右されるようなことがよくあるけど、今回は何のプレッシャーもなく、最初の状態から自分たちで作っていくことができた。ジャスティンがブラッド・ダイアモンズと書いた曲をギターで演奏してくれて、僕がそれを作り込んでいった。そんな感じでやっていったんだよ」

パーソナルな曲もいくつかありますが、ジャスティンと親しくなったということですか?

「そうだね、すごく仲良くなったよ。今回のアルバムは、今のジャスティンの状態を正直に表しているんだ。彼は今でもポップ・ミュージックを作るポップスターだけど、それと同時に、僕が彼とコラボレーションした曲では、そのことに対して正直に向き合っている。今までが正直じゃなかったって意味じゃないよ。今回の曲の歌詞を聴けば、ジャスティンが大人に成長していっていて、僕たちがそういうことについて話し合えるような仲になったってことが分かると思う」

ジャスティンに、あなたが“Sorry”のことをザ・ビートルズの“Let It Be”と同じくらいピュアな曲だと言っていたと聞きましたが、本当ですか?

「確かにそう言ったよ、文字通りね。ジャスティンは、僕が自分の意見を言うことに対して慎重になっていると思っていたと思う。アルバムを作る上で、最終的にどんなものになるかはまったく分からないから。彼には“Sorry”がすごく純粋で、正直な曲だと伝えたよ。とても上品なシンプルさがある曲だね」

ジャスティンと一緒にすべての楽曲をレコーディングしたのはいつですか?

「2週間前、(ULTRA JAPANで)東京に行く前には最終段階に入ってた。本当に、今回のことはすごく早く進んで、ここ2カ月はジャスティンとずっと一緒にいたよ」

全部2カ月で終わらせたということですか?

「そうそう、今回の件は僕にとって最優先事項だったんだ。日本と中国でパフォーマンスをやっている間にも、楽屋ではアルバムのミックスを編集して、曲作りをたくさん終わらせたよ」

アルバムの中でお気に入りの曲はどれですか?

「“Children”だね。この曲の制作はとても繊細なものだったんだ。たぶん、ジャスティンはある世代の子たちにとって自分がお手本なんだっていう事実に向き合い始めてると思うよ。彼に代わって話せる立場じゃないけど、ジャスティンは若い子たちにポジティヴなメッセージを広げていけたらいいと思ってるんじゃないかな」

ずっと音楽を作っていますが、アルバムを制作しているのですか?

「いや、今はアルバムを作る予定はないよ。いくつかいい曲も出来あがったけど、フル・アルバムにするには足りないな。様子を見てるところだね。とっておきの曲もあるけど、何かリークされない限りサプライズにしておく。様子を見ておくよ」

カニエ・ウェストがジャスティン・ビーバーとコラボしていた時、カニエ・ウェストとは会いましたか?

「ジャスティンとカニエが一緒にやっている時は、俺はいなかったんだよ。ジャスティンにとっては、カニエと意見を交わすことは本当にいいことだと思うんだ。これはジャスティンがより広い世界の一部分に触れた初めてのアルバムになったと思う。いつもソングライティングのチームが彼をサポートしてたけど、このアルバムでは彼がステップアップを望み、自分自身で取り組んで、疑問を持ちながら進めた楽曲が詰まっている。カニエと俺の2人は、ジャスティンが望むアドバイスを提供できる人物だったんだ」

「すごく感銘を受けたね。彼は制作過程にすごく関わっていた。このアルバムを制作するのが本当に不安だったようだね。彼はサボって『どうでもいい』とか『知るかよ! 有名で金持ちになりたいだけで、アルバムなんかくそくらえだ』とか言う奴じゃない。ヴォーカルもミキシングも完璧にするために、たっぷり時間を費やしていたよ。彼のそういうところは本当に尊敬してるよ」

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