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ノエル・ギャラガーは新たなインタヴューでロック・ミュージックの現状について語り、ロックスターが新たに生まれることのない状況について憂いている。

ドイツの公共ラジオ「ドイツランドファンク」のインタヴューに応じたノエル・ギャラガーはロック・ミュージックの現状について次のように語っている。

「もうロックスターなんていないんだよ。特にイギリスにおいてはね。今じゃロックスターたちがブツブツ言ってることを笑ってしまわないように気を付けないといけないんだ」

「対照的に、俺がガキの頃には、『一体彼らは何者なんだ?』って感じでさ。デヴィッド・ボウイにキース・リチャーズ、ジョン・ライドンーー彼らはクレイジーだったよ」とノエル・ギャラガーは続けている。

「今のロック・ミュージシャンは馬鹿な奴か40歳以上の奴しかいないわけでさ、もしくは自分で音楽すら書いてない、何も伝えたいことがない野郎なんだよ。あいつらは髪型も最悪だし靴だってヒドイよな」

現在ではアイドルになり得るアーティストはいないのかと訊かれると、次のように答えている。「俺がこれまで尊敬してきた人たちだけだね。モリッシー、ポール・ウェラー、ジョニー・マー、ポール・マッカートニーU2。ずっと好きだった人たちと同じだよ。10年かけて彼らへの敬意も増していったんだ。そこには誰も新たに加わってないよ」

「この変化の背景には2つの単純な要因があるんだ」とノエル・ギャラガーはロックスターがいなくなってしまった原因について自身の見解を明かしている。「90年代の終わりに、レコード会社はアーティストのために働くことを止めたんだよ。奴らは立場を逆転させて、アーティストに一方的に自分たちのために働かせたんだ。今じゃほとんどのアーティストがレコード会社のためなら何でもやるっていうレコード契約をして、完全に変えられてしまうことに喜んで応じてるんだ」

ノエル・ギャラガーは次のように続けている。「俺たちがオアシスを始めた頃は、『お前らに夢を見させてやるよ。俺たちはお前らのレーベルに就職するし、立場に違いはない』って感じだったんだけどな。今となっては汚いビジネスだよ。とは言え、がむしゃらに名声を求める奴らがいる限りはそれで機能するんだ。俺が始めた頃は、有名人じゃなく金持ちになりたかったんだよ。それしか興味がなかったんだ。名声も悪くないよ、別に邪魔されるわけじゃないしな。けど、それが俺の原動力になることはなかったね」

ノエル・ギャラガーはまた、ロックスターとしての自身について次のように語っている。「俺は自分をロックスターだと思ったことはないよ。厳密に言えばそうかもしれないけどな。けど、最近じゃむしろ音楽ビジネスから距離を置いてるんだ。オアシスを抜けた時、もうレコード契約をしたくないと思ったんだ。今でもレコード契約はしてないしね。俺は自分の好きなようにキャリアをコントロールしたいんだ。例えば、もし俺がユニバーサルと契約したとしたら、こう言われる保証が付いてくるわけだ。『一体何してるんですか? ノエル・ギャラガーらしいサウンドが欲しいんです。それこそ人々が求めてることですし、ソーシャル・メディアで彼らと繋がって私たちもそれを知っていますから』ってな」

「俺はそういうのと戯れるつもりはないからな。俺はどんなものであれ、芸術性の自由と表現の自由を信じてるんだ」

ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズは11月22日に日本先行でサード・アルバム『フー・ビルト・ザ・ムーン?』をリリースする。

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