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ザ・ストロークスのデビュー・アルバム『イズ・ディス・イット』についてプロデューサーのゴードン・ラファエルはアルバムの20周年を記念したことを祝うことになるかについて自身の見解を語り、この時期について書いた自身の著書の詳細も明らかにしている。

革新的だった『イズ・ディス・イット』は2001年の7月30日にリリースされ、ガレージ・ロックとインディの新たな波を生み出すことになった。

アルバムのプロデューサーであるゴードン・ラファエルはリリースから20周年を記念してツアーや大規模な試みは可能性は低いのではないかと語っている。

「そうした計画は聞いてないし、間違うこともあるけど、僕がザ・ストロークスに知る限り、20年前に作ったアルバムのことはまったく念頭にないんじゃないかと思う」とゴードン・ラファエルは『NME』に語っている。「僕としてはキャリアの頂点だったし、あの時のことは忘れないけどね。いまだに世界中から電話をもらって、あのアルバムが好きだと言われるんだ。でも、ザ・ストロークスとしては『いいかい、僕らはたくさんのアルバムを作ってきたし、ソロ・プロジェクトもやってきたし、今も新曲を書いているんだ。僕らが20歳の頃にやったことなんかについて話さないでくれ』という感じじゃないかな」

彼は次のように続けている。「『すごい! 『イズ・ディス・イット』だ。わお』というような感覚は持ってないと思う。そういう人たちじゃないんだよ。間違っているかもしれないけどね。どうなるか見てみようよ」

先日、ザ・ストロークスのジュリアン・カサブランカスは昔の曲を演奏するのは好きじゃないと語っていた。

アルバムの今も続く栄光についてゴードン・ラファエルは次のように語っている。「20年後もみんなが聴いてくれて、好きでいてくれるのは完全に喜ばしいことだよ」

「ちゃんと作られた曲は時代遅れになることはないんだ。いつの時代かなんて関係ないんだよ」と彼は語っている。「素晴らしい曲が物語っているよね。彼らのスタイルや彼らのクールさ、僕も手助けしたサウンドを差し引いても、曲こそが重要なんだ」

「いまだに分からないけど、若い人々はザ・ストロークスに夢中なんだ。あのアルバムを聴いて、気に入ってくれる。若い世代は兄弟や家族が好きだったものに夢中になりがちだけど、あのアルバムはいまだに新しいオーディエンスに語りかけるんだ。そのことが有り難いと思うし、あの作品を誇りに思っているよ」

ヨークシャーのヘブデン・ブリッジの自宅からインタヴューに答えたゴードン・ラファエルは地元シーンのバンドと交友を深め、ザ・ラウンジ・ソサエティのミュージック・ビデオに出演したほか、ロックダウンの時期を世界各地のバンドのミックスを手掛け、著書を執筆するのに費やしている。

「夏の初めに本を書いたんだ」とゴードン・ラファエルは『NME』に語っている。「ずっと『本を書きたいけど、そんなに長く座っていられない』と思っていたんだ。今回、新型コロナウイルスがあってじっと座っている理由ができて、ニューヨークに移住して、ザ・ストロークスと出会い、彼らと一緒に仕事をした話を本として書いたんだ」

当時について彼は次のように続けている。「ザ・ストロークスが初めて僕のスタジオに来た時、クールな音楽だなと思ったんだけど、頭を抱えて、こうも思ったんだ。『悲しいことに20年遅れだな』ってね。なんでギターでこんなことをしているんだろう?、みんな、こういうギターはクールじゃないと分かっているのにってね」

「トレンド予想ということでいったら、僕は最も向いていない人物だよね。でも、僕は自分の好きなものや革新的なものについては分かっていたからね。ザ・ストロークスとレコーディングを始めて、ものすごく素晴らしい感覚があったんだ」

ザ・ストロークスは大きな評価を得た最新作『ザ・ニュー・アブノーマル』をリリースしている。

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