エルトン・ジョンは1980年代にコカインでハイになってザ・ローリング・ストーンズの公演を「乗っ取ってしまった」逸話を明かしている。
1980年代に薬物依存症と闘っていたことで知られるエルトン・ジョンは当時について、“Honky Tonk Women”で共演するために出演したザ・ローリング・ストーンズのコロラド公演でいかに長居してしまったかを振り返っている。
エルトン・ジョンは今月発売される自叙伝『ミー(原題)』の中で当該の一件について触れており、自身の悪ふざけに対してギタリストのキース・リチャーズから不満気な表情を向けられていたことを明かしている。
「うまくやれていると思って、セットが終わるまで留まって彼らとジャムを続けることに決めたんだ。追加でキーボーディストが必要かどうか、最初にストーンズに断りを入れることもなくね」と『デイリー・メール』紙が入手した抜粋の中でエルトン・ジョンは述べている。
「しばらくの間、キース・リチャーズに見つめられていてね。僕は彼が、彼らの作品に即興で貢献している僕の素晴らしさに感心してくれていると思っていたんだ。何曲か演奏した後でようやく、彼の表情が音楽に対する深い感嘆の気持ちを表していることではないということに気が付いたんだよ」
エルトン・ジョンは最終的にステージを後にした時のことを次のように振り返っている。「慌ててステージから降りたよ。後でこれについて話をしようっていう表情でキースが僕を見つめ続けていてね。ショウの後のアフターパーティーには出ないのが得策だって思ったんだ」
エルトン・ジョンは自叙伝の中で2017年に前立腺ガンの手術を受けた時のことも振り返っており、術後に感染症にかかって「余命24時間」だと伝えられていたことを明かしている。
「僕は信じられないほど幸運だったんだ。でも、当時はとんでもないほど幸運だったと感じていたわけではなかったことは言っておかなくちゃならないね」とエルトン・ジョンは述べている。「夜通し目が覚めていて、死ぬことになるかどうか考えていたんだ」
エルトン・ジョンは病気にかかったことがきっかけとなり、引退して夫であるデヴィッド・ファーニッシュや2人の息子であるザッカリーやイライジャと多くの時間を過ごすためにフェアウェル・ツアーに乗り出すことに決めたと明かしている。
「病院で真夜中に1人祈っていたんだ。どうか死なせないでくれってね。どうかもう一度子どもたちに会わせてくれって。どうかもう少し時間をくれってね」と彼は述べている。
「奇妙なことに、回復するために要した時間こそが僕の祈りに対する答えだと思ったんだ。もっと時間が欲しかったら、こういう状況の中で生きる方法を学ばなければいけないんだってね。ペースを落とす必要があるんだって」
エルトン・ジョンの自叙伝『ミー』は現地時間の10月15日に刊行される予定となっている。
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