ブラーは10月23日に行ったニューヨークのマディソン・スクウェア・ガーデンの公演で、2016年の米大統領選の有力候補、ドナルド・トランプについて「マヌケ」と評している。
ブラーはこの日エネルギーに満ちた21曲のセットを演奏し、この有名な会場で初めてライヴを行う機会となった。コートニー・バーネットがオープニングを務めた後、バンドがステージに登場する前にアイス・クリームの販売車のジングルのメドレーが流れ、4人がステージへと入ってくると、フロントマンのデーモン・アルバーンは、バンドに水を浴びせかけている。
今年リリースされたカムバック・アルバム『ザ・マジック・ウィップ』収録の“Go Out”からライヴはスタートし、デビュー・アルバムに収録の“There’s No Other Way”がそれに続く形となった。ブラーはそれに次いで“Lonesome Street”を演奏し、熱狂的な観客に向かって、マディソン・スクウェア・ガーデンでのライヴが初めてであることに触れ、次のように語っている。「いい気分だよ。ここに来るまで25年かかったんだ。でも、自分に言い聞かせてるんだ。一度もやらないよりは、遅くてもやったほうがいいってね」。『パークライフ』収録の“Badhead”がそれに続き、デーモンはここで「今夜は僕らにとって感謝を伝える公演なんだ」とコメントしている。
セットリストの後半ではアルバム『13』のオープニングを飾る“Tender”が激しいヴァージョンで演奏され、この曲のアウトロで共和党の大統領候補のドナルド・トランプについて次のように歌って一撃をお見舞いしている。「ドナルド・トランプに投票しちゃダメだ。だって彼はマヌケだから」。曲の最後では光がつけられ、フロントマンは皮肉をこめて次のように語っている。「民主主義だろ、そうだよな?」
先に行われたハリウッド・ボウルの公演ではバンドは“Parklife”の演奏時にフレッド・アーミセンを登場させることに成功したが、ニューヨークではそのようなゲストは登場しなかった。「今夜この曲の演奏でゲストを連れてくるにあたって、大変な問題が生じたんだ。マイク・マイヤーズを紹介できればと思ってたんだけど、できなくてね。フレッドは素晴らしかったんだけど、今夜彼は結婚式に行かなきゃいけなくて、来られないんだよ」。代わりに、ライヴに来ていた若い観客を選んでステージに上げ、一人のティーンエイジャーが最初のヴァースを歌っている。
その時の模様はこちらから。
本編は感動的な“This Is A Low”で幕を閉じ、デーモン・アルバーンは次のように語っている。「本当にありがとう。みんな美しかったよ」。アンコールでステージに戻ってきたデーモン・アルバーンはさらに感謝の意を伝えている。「アメリカでもこの街はいつもお気に入りの場所だった。すんごく美しい街だよね。ここでライヴをやれるのはいつも恩恵を感じるんだ」。バンドは“Stereotypes”、“Girls and Boys”、“For Tomorrow”、“The Universal”でライヴを締めくくっている。デーモン・アルバーンはその際、次のように語っている。「マディソン・スクウェア・ガーデンで金曜の夜にやれるなんて、残りの人生ずっと忘れない思い出だよ」
この日のセットリストは以下の通り。
‘Go Out’
‘There’s No Other Way’
‘Lonesome Street’
‘Badhead’
‘End of a Century’
‘Ghost Ship’
‘Coffee and TV’
‘Out Of Time’
‘Country Sad Ballad Man’
‘Beetlebum’
‘Thought I Was A Spaceman’
‘Trimm Trabb’
‘Tender’
‘Parklife’
‘Song 2’
‘To The End’
‘This Is A Low’
‘Stereotypes’
‘Girls and Boys’
‘For Tomorrow’
‘The Universal’
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