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デーモン・アルバーンは「セルフィのような音楽はもたない」として、音楽はもっと政治的になる必要があると語っている。

デーモン・アルバーンは現地時間4月21日にジェマ・ケアニーと共に「BBC6 ミュージック」の番組「ザ・レジャー・ソサイエティ」に出演して、政治やイギリスのEU離脱、旅行することの楽しみについて語っている。

ジェマ・ケアニーから旅行は重要なものだと思うかと訊かれると、デーモン・アルバーンは次のように答えている。「すごく重要だよ。正直、みんながそれぞれの小さな泡の中に閉じこもっていなければ、今あるような過激的な考えも弱まるんじゃないかって思うよ」

「インターネットという奇妙なアクセスの手段によって、みんなが知識を得ているかのような、世界と繋がっているかのような感覚を持っているわけど、肉体的にいろいろな場所へ行けるということではないわけでさ。もっと肉体的に大局的に見てみればさ、単に手厳しいことを言うだけじゃなくてさ、物事の人間的な側面を見てみれば、まったく違う見方をできるわけでね」

デーモン・アルバーンは続けて、だからこそEU離脱が「非常に悩ましい」ものだと説明している。「表面的に見れば、隣人たちと友人であることの意義は理解できる。それはある種の常識だと思うからね」と彼は語っている。「もっと広い視点で見れば、今は人々が悲劇的な考えを抱くことに対して許可証が与えられてしまっているようなものでね。それこそがEU離脱の悲劇だよ。パンドラの箱が開かれてしまったんだ」

ジェマ・ケアニーから近年の政治的な動向の影響で音楽が政治的な要素を強めていったと指摘されると、デーモン・アルバーンは彼女に同意している。「そうでなければいけないんだ。そうなる必要があるんだよ」と彼は語っている。「セルフィのような音楽はもたないわけでさ。僕がセルフィのような曲を作ったことがあるかって? 作ろうとしたことはあるかもしれないけど、僕の鈍感な性格のおかげで、それらしいものは作れなかったんだ」

デーモン・アルバーンは2015年に、今のミュージシャンは「外の世界で起きていること」ではなく自分たちのことについてしか話さないとして苦言を呈している。「セルフィ世代だよ。彼らの話していることには中身がないんだ」とデーモン・アルバーンは語っている。

一方、デーモン・アルバーンは先日、ブラーとして『パークライフ』の25周年を記念した一連の公演のオファーを断った理由を明かしている。

デーモン・アルバーンは『メトロ』誌とのインタヴューに応じて、『パークライフ』の25周年記念公演のオファーはあったのかという質問に次のように答えている。「うん、オファーはあったよ。状況がポジティヴなら、やりたいと思ったけどね。例えば、(EUからの離脱の是非を問う)2度目の国民投票が行われることになったとしたら、喜んでアルバムを演奏するよ。祝福と、英国人気質が政治的でなかった時代を自分たちに思い出させるっていう目的を兼ねてね」

「どちらかと言うと、僕たちの音楽やカルチャーの問題だったんだ」とデーモン・アルバーンは語っている。「ちょっと繊細なものだからね、それは間違いないんだけどさ。だけど、面白い側面も持ち合わせていて、それがユーモアを与えてくれてもいたわけでね。だから、アルバムを演奏すること自体には反対していないんだ。ただ、単にお金のためだけだって感じたら、やりたくはないけどね」

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