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ジョニー・マーは自身の最新作『コール・ザ・コメット』を制作するにあたって、いかに現在の政治の暗い側面から距離を置くことを心がけていたかについて語っている。

ジョニー・マーは『NME』に対して「ドラマティックで、エモーショナルで、インダストリアル」と評する3作目のソロ作について語り、マンチェスターとロンドンを行き来する自身の生活や世の中が直面している政情を映し出すのではなく、「イマジネーションの中で生きる」ことを目指していたと語っている。しかしながら、一方でアルバムはドナルド・トランプの大統領選勝利後の世の中について歌った“‘Rise”で幕を開けている。

「(2016年の大統領)選挙の翌日にアメリカに行く機会があったんだけど、空港に着いた時に『また彼らの時代だ。犬たちの夜明けが来た』っていう空気を感じたんだ」とジョニー・マーは語っている。「それがアルバムの最初にすごくふさわしいと思ったんだ。僕はニューヨークにいて、その後でロサンゼルスに行ったんだけど、そこに住んでいる僕の友人たちもショックを受けていたよ。ロサンゼルスはたくさん砂漠があるからさ、2人の人物がそんな壮大な光景の中で新たな環境を生み出していくというのを想像してみたんだ」

ジョニー・マーは続けて、最新作『コール・ザ・コメット』の詳細について言及し、ユートピアではないにせよ、未来の別の可能性を描いた作品であるとして、制作中は今日の政治を考えないようにしていたと語っている。

「最終的に僕がしていたのは、世の中の出来事やそういうものたちから自らをあえて遠ざけて、ソングライターやミュージシャンであり続けるために現実から目を背けるということでね。聴いている人たちも僕と一緒に逃避できるようなアルバムを作れたらと思っていたんだ」とジョニー・マーは語っている。

「僕はただ、非現実的な出来事に正面から向き合わないようにしたんだよ。そういうものに自分のアルバムを汚染されたくないからね。そういう出来事だったり、僕らが知っているようなそうした出来事に責任のある多くの人々っていうのは今は自分の時間を費やす価値があまりないと感じているんだ。自分の曲がそういうものに必然的に結びついてしまうのが嫌なんだよ。アルバムには“Bug”っていう曲が入っているんだけど、その曲では政治というもののウイルス的な感情を少し皮肉っているんだ」

ジョニー・マーは次のように続けている。「僕はただ、政治家を僕の思想の中に入れ込みたくないんだよね。ロック・ミュージックというものの目的の一つは、自分を政治とは相反する場所に置くということなんだよ」

ジョニー・マーのインタヴュー映像はこちらから。

ジョニー・マーは『コール・ザ・コメット』を6月15日にリリースしている。

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