モリッシーがケヴィン・スペイシーやドナルド・トランプ大統領について語ったとされる、物議を醸したインタヴューの音源が公開されている。
元ザ・スミスのフロントマンであるモリッシーは11月に性的虐待の告発を受けたオスカー俳優のケヴィン・スペイシーについて「必要もなく攻撃されている」とドイツの『シュピーゲル』誌のインタヴューの中で語り、彼を擁護したとして、世間を賑わせている。同じインタヴューの中で、モリッシーはまたドナルド・トランプ大統領を殺すボタンがあれば「人類の安全のため」に押すとも語ったとされている。
この報道を受けてモリッシーは、自身の発言が誤って伝えられたと主張しており、二度と紙媒体のインタヴューを受けないことを明言し、次のように語っている。「僕の口が言葉を形成して、僕の口から言葉を発するのを見たり聞いたりしない限りは……その様子を見てない限りは、僕はそんな発言をしていないんだよ」
先日、モリッシーは声明を発表し、『シュピーゲル』誌のインタヴューの中で語ったとされている多くの発言を否定し、次のように綴っている。「僕がドナルド・トランプを殺すかって? いや、あり得ない。僕がケヴィン・スペイシーの個人的な性癖を支持するかって? いや、あり得ない」
モリッシーが『シュピーゲル』誌に「編集されたりイジられていない音声」でのインタヴューを拒否されたと主張していることを受けて、『シュピーゲル』誌は43分のインタヴューから未編集のフル音声を公開し、オリジナルのインタヴューに「虚偽や誤解を招く引用が含まれていない」ことの証拠であると主張している。
インタヴューの中でモリッシーはドナルド・トランプ大統領を「害虫」と称し、「非常に幼い子供」になぞらえている。ドナルド・トランプ大統領を「世界の安全への脅威」と称したモリッシーは、もしボタンを押すことでドナルド・トランプ大統領が「死ぬ」ならどうするかと訊かれ、「押す」と答えている。モリッシーは次のように答えている。「押すよ、人類の安全のためにね」
そして、モリッシーはハーヴェイ・ワインスタインのスキャンダルや『#MeToo』キャンペーンについて関心があるかとも尋ねられている。「ある程度はね。でも、それは劇場型となり、突然皆が罪に問われるようになったんだ」と彼は語っている。「誰かに『君のことはまあ好きだよ』って言ったことのある人全員が、突然セクシャル・ハラスメントで訴えられているんだ」
彼は次のように続けている。「もちろん、極端なケースもあるよ――レイプは不快だし、身体的攻撃はどんなものでも不快だ――けど、僕たちはそれを正しくとらえなければならないんだ。そうでなければ、地球上の全員があらゆることで罪に問われてしまうからね」
モリッシーはケヴィン・スペイシーの一件について訊かれ、10代の頃にケヴィン・スペイシーに暴行されたという俳優のアンソニー・ラップの主張について語っている。「僕が知る限りでは、彼は14歳の少年と寝室にいたっていうことだ。ケヴィン・スペイシーは当時26歳で、少年は14歳だった。疑問なのは、少年の両親はどこにいたんだってことだよ。疑問なのは、少年はこれから何が起きるか予測できなかったのかってことなんだ。他人のことは知らないけど、僕は自分が若かった頃に一度もこういうことは経験していないんだ。一度もね。僕はどういうことが起きるか常に分かっていたからね。自分が誰かの寝室にいるのなら、それがどういうことに結びつくのか知らなければならないんだ。そして、『どうしてここにいるんだ? どうして下のロビーにいないんだ?』って言うべきなんだよ。そういう理由で、僕にはこれが信頼のおけるものとして聞こえないんだよ。僕にはケヴィン・スペイシーが必要もなく攻撃されているように思えるんだ」
モリッシーのインタヴュー音源の全編はこちらから。
http://www.spiegel.de/kultur/musik/morrissey-audio-mitschnitt-zum-spiegel-interview-a-1182981.html
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