Andy Hughes/NME

Photo: Andy Hughes/NME

8月23日にロサンゼルスで開催されたFYFフェスト最終日にでヘッドライナーを務めたモリッシーが、そのステージでアメリカの警察による暴力行為や次期米大統領選候補者のドナルド・トランプについて触れている。

モリッシーのステージは、ザ・スミスの“The Queen Is Dead”から始まり、その後1988年のソロ・デビュー・アルバム『ビバ・ヘイト』の中の1曲“Suedehead”へと続いていった。

「その場にこんなにも長く立ってくれてるその根性に感謝するよ」とモリッシーは観客への挨拶の際に述べている。

2006年発表の“The Youngest Was the Most Loved”のB面曲である“Ganglord”の演奏中には、警察による暴力行為の様子を映した鮮明な映像がステージ上の大きなスクリーンで流された。なかには露骨すぎる映像もあり、スクリーンから目を背けるファンもいたという。モリッシーが直接警察の暴力行為について語ることはなかった。

また“Alma Matters”の演奏中には、女性ファンの1人がステージに乱入し、彼に抱きつこうとする一幕も。モリッシーは「ああ、ダメダメ」と言い、ほどなくして警備員がそのファンを引き離している。

セットリストの後半に差し掛かった頃、モリッシーは“I’m Throwing My Arms Around Paris”のイントロを唐突に中断し、ファンの乱入によって倍に増やされた警備員に対してこのように話しかけている。「警備員に向かって歌ってるみたいだな。やあ、警備員のみんな。一体何が起こってるんだ? 誰かがくしゃみでもしたっていうのか? どうしてこんなに警備員が必要なんだよ、どうして? 少なくとも50人ぐらいはどこかに行ってくれないかな」

さらにモリッシーは苛立ちを露わにしながら、観客に対して「ほら、死にゆく人が復活したり、元気な人が死んでいったりするだろう。選択は自分次第なのさ」と話しかけた。

その後、モリッシーは2016年の米大統領選に出馬した特定の候補者について「質問があるんだが、トランプ大統領を受け入れられるかい? 頼むから無理だと言ってくれ」と発言している。そして演奏に戻り、“I Will See You In Far Off Places”を披露した。

最後にモリッシーは観客に感謝の言葉を述べた。「聴いてくれて。ありがとう。もし神を信じているなら、彼だか彼女だか神のご加護を祈るよ」。合計90分のステージは、ザ・スミスの1985年のシングル曲“What She Said”で幕を閉じている。

モリッシーのセットリストは以下の通り。

‘The Queen is Dead’
‘Suedehead’
‘Alma Matters’
‘Kiss Me A Lot’
‘Ganglord’
‘Speedway’
‘Staircase At The University’
‘World Peace Is None Of
Your Business’
‘I’m Throwing My Arms
Around Paris’
‘First Of The Gang To
Die’
‘Istanbul’
‘The Bullfighter Dies’
‘Meat Is Murder’
‘Now My Heart Is Full’
‘I Will See You In Far
Off Places’
‘What She Said’

また、この日はフルームのステージにロードが現れ、ロードのヒット曲“Tennis Court”をフルームが即興でリミックスしている。

一方でカニエ・ウェストは前日8月22日のヘッドライナーを務め、“All Of The Lights”と“FourFiveSeconds”でリアーナと共演している。

Copyright © 2024 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.

関連タグ