ロサンゼルス市警察の元警官が、N.W.A.の新作伝記映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』の制作陣を非難している。
N.W.A.の同名の名盤にちなんで名付けられた『ストレイト・アウタ・コンプトン』は、このヒップホップ・グループの誕生から、彼らの地元警察との摩擦や音楽業界での大きな成功までを描いた映画となっている。アメリカでは8月14日に公開された。
この映画について、ロサンゼルス市警察の元警官であり、元ロサンゼルス市会議員でもあるデニス・ジーンは、ゴシップ・サイト「TMZ」の記事の中で、警察を不当に「暴力マシーン」として描いていると批判した。
「今、このような映画を公開するのはとてもタイミングが悪いと思っています。警察への憎悪を激化させてしまいます」
警官によるとされる暴力事件がこの1年でも複数回起きていることなどから、昨今のアメリカでは、警察とアフリカ系アメリカ人コミュニティの間で緊張が高まっている。
映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』は、公開週の週末に5610万ドル(約70億円)の興行成績を上げ、全米興行成績で1位になるという。
一方、ドクター・ドレーのニュー・アルバム『コンプトン:ア・サウンドトラック』は、UKアルバム・チャートで初の1位を獲得している。ラッパーであり音楽プロデューサーでもある彼にとって16年ぶりとなるこのアルバムは、今回のN.W.A.の映画にインスパイアされたものだと言われている。
『コンプトン:ア・サウンドトラック』には、ケンドリック・ラマー、エミネム、スヌープ・ドッグ、アイス・キューブなど、数々のゲストが参加している。
1992年に発表されたドクター・ドレーのデビュー・アルバム『ザ・クロニック』は全英チャートで最高43位、1999年に発表されたセカンド・アルバム『2001』は最高4位を記録していた。
『コンプトン:ア・サウンドトラック』のディスクレヴューはこちらから。
https://nme-jp.com/reviews/3201/
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