MATT SALACUSE/NME

Photo: MATT SALACUSE/NME

ザ・1975のマット・ヒーリーは全時代の中を通して最もお気に入りの楽曲を明かしており、LDCサウンドシステムの “All My Friends”が自身のやることを「決定づける」ことになった楽曲だという。

マット・ヒーリーはアメリカの公共ラジオ局「NPR」の番組「オール・ソングス・コンシダード」でジェイムズ・マーフィーの『サウンド・オブ・シルバー』の傑作 “All My Friends”の影響について打ち明けている。

「すごくおかしいのに美しいんだ」とマット・ヒーリーは語っている。「あのアルバムは俺が16歳くらいの時に出ることになったんだけどさ。あの曲を聴いて『よし、これだ。僕にとっての永遠の曲を見つけた』と思ったのを覚えてるんだ。僕がそれからやっていくすべての1曲1曲を決定付けることになるって気づいたんだよ。音楽的なことについて、専門的な話をすることもできる。例えば、あのピアノはEとAの二つの音だけでできていて、いくつかの小節ごとに協和音になることとか。でも、決して終わることのない完全に解明されることのない音楽のように感じるんだよね」

「ピーター・ガブリエルの“Sledgehammer”みたいな感じだよ。フェードアウトしなくちゃならないんだ。なぜなら、ビートはずっと続くからね。あの曲と同じようなものだよ」

彼は次のように続けている。「この曲は人生について考えさせるんだ。死について考えさせられるし、過去と現在の友達について考えさせるんだよ。それっていうのは僕にとってほぼすべてなんだ。僕はキャリアを通してこの曲に浸かっていたんだ。技術的にも、感情的にも、しかも図々しいくらいの自由さを持って、と言えるね。なぜなら、もし僕もやりたかったら、この曲くらい良くないといけないと気づいたんだ。笑えて、自意識があって、美しくて、カルチャーの面でもいろいろと把握してなくちゃいけない。しかも、この曲は偉大なポップ・ミュージックの楽曲と同じく、1曲のポップ・ミュージックとしても機能したんだ」

ジェイムズ・マーフィーに「是非会いたい」とマット・ヒーリーは語っている。「一度、デヴィッド・バーンに会ったんだけど、すごく予想外だったよ。僕が完全に台無しにしちゃったんだ。僕はただお菓子を落としちゃって、彼は立ち去ったんだ。彼の楽屋は僕たちの隣で、僕はドアのそばでうろうろしてたんだ。それは誰かに出くわそうと思わない限りやらないことだよね」

「もしジェイムズ・マーフィーに会ったら僕はどうなるかわからないよ。彼に『あなたが僕の作品を決定づけたんだ。大好きなんだよ』と雄弁を振るいたいけど、多分台無しにしちゃうんだろうな」

LCDサウンドシステムは、ニュー・アルバム制作のため一連のツアー日程をキャンセルした後、アルバムは2017年にリリースされることが期待されている。

ファンはザ・1975からの新たな楽曲のリリースにも期待を膨らませている。バンドは今年2月にマーキュリー・プライズにノミネートされたセカンド・アルバム『君が寝てる姿が好きなんだ。なぜなら君はとても美しいのにそれに全く気がついていないから。』をリリースしたばかりだが、マット・ヒーリーは新作が2017年に出る可能性があることを示唆していた。しかし先日、3作目のアルバムは2018年にリリースされるだろうと伝えられている。

ザ・1975は、12月に全英アリーナツアーを予定している。サポート・アクトはすべての日程でザ・ジャパニーズ・ハウスが務めることになっている。

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