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デーモン・アルバーンはゴリラズの最新作でルー・リードの声を使おうとしたが、使えなかった経緯を明かしている。
ゴリラズは2月27日に通算9作目となるニュー・アルバム『ザ・マウンテン』をリリースしている。
アルバムはデーモン・アルバーンがジェイミー・ヒューレットが父親を亡くしたことでインドを旅したことがインスピレーションとなっており、デニス・ホッパー、ボビー・ウーマック、デ・ラ・ソウルのデイヴ・“トゥルーゴイ”・ジョリクール、トニー・アレン、ザ・フォールのマーク・E・スミスといった亡くなった人々の声も使われている。
亡くなった人々の声も使うというアイディアはインドのヴァーラーナシーを訪れた時に「素晴らしい亡くなってしまったミュージシャンを蘇らせたい」と思ったところから生まれたとデーモン・アルバーンは『ザ・ニードル・ドロップ』のインタヴューで説明している。
「ヴァーラーナシーでは5000年ものあいだ、毎日毎晩、公の場で火葬が行われているんだ。本当に死者の中にいるような感じで、まさに死者の街なんだよ」とデーモン・アルバーンは語っている。「そこでアイディアを思いついたんだ。今回の文脈の中で、素晴らしい亡くなってしまったミュージシャンを蘇らせたいと思ったんだ。でも、その瞬間まではまったく考えていなかったんだ」
そこからデーモン・アルバーンはプロダクション・チームにアーカイヴをくまなく調べて、使われていないアウトテイクを探すように指示したという。「ロンドンに電話をかけて、『レコーディングのアウトテイクを全部見てくれないか?』と言ったんです」
「だいぶ遡らないといけない人たちもいた。プルーフなんかはそうだった。テリー・ホールも探したんだけれど、彼のトラックは全部きれいにされてしまっていた。長年の歳月ではパフォーマンスだけを残して、他のものは消してしまう効率的なエンジニアとも仕事をしてきたからね。他の人たちはそこまでやっていなかった人もいたんだけどね」
「実際、一番面白い素材はそこから手に入れたんだ。『既に使ったものは使いたくない。他に何かあれば、そっちのほうがいい』という感じだったから」
しかし、デーモン・アルバーンはルー・リードの声を使おうとした時に許可が下りなかったと説明している。「遺産を管理している人たちが許可してくれない場合もあった。実は“The Plastic Guru”の最初の声はルー・リードの声を真似してみたものなんだ」
「本当はルー・リードだったんだけど、外してくれと言われていね。それで、彼の言ったことは外したくないと思って、真似してみたんだ。面白いと思ったからね」
デーモン・アルバーンは同じインタヴューでルカ・グァダニーノ監督の映画『アーティフィカル』の音楽を手掛けていることに関連して、AIに対する現時点での自身の見解を語っている。
「現在、『アーティフィカル』というチャットGPTの創業者たちをテーマにした映画の音楽を手掛けているから、AIにはかなり関わっているんだ」とデーモン・アルバーンは語っている。「だから、このことについてはかなりの時間考えた。音楽やアートというのはイージーなものであってはいけないんだ。いざイージーになったら、意味がなくなってしまう。ある意味、目には見えないもの、耳には聴こえないものがアートを作り出している。リスナーは声のトーンなどから、その作品を作るまでにアーティストが経験してきたことを察知する不思議な直感というのを持っている。それは取って代えられないものなんだ」
デーモン・アルバーンは次のように続けている。「大企業にはAIで生活を簡単なものにして、よりお金を生み出せると考えた愚かな時期があったと思う。実はそういうことじゃないんだよね。というのも……AIにはソウルフルな音楽を作れないと思う」
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