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ブラーのフロントマンであるデーモン・アルバーンは戦時中も「パレスチナとイスラエル」のミュージシャンとコラボレーションしていきたいと語り、ボブ・ヴィランによるグラストンベリー・フェスティバルでのパフォーマンスについては「壮大な失敗」と評している。

デーモン・アルバーンは多国籍集団であるアフリカ・エクスプレスについて『ザ・タイムズ』紙でインタヴューを受けており、「パレスチナの大きな問題の一つはそのアイデンティティが非常に残酷な方法で侵食されている点にある」と語っている。

国際連合はイスラエルの軍事行動がジェノサイドに該当すると認定し、ハマスの運営する保健省によると、ガザでは5万7800人以上が亡くなったと発表されている。イスラエルはパレスチナでの状況をジェノサイドとみなすことを一貫して否定しており、戦争犯罪に加担していないと主張している。

「アフリカ・エクスプレスでパレスチナに行けるかもしれないと思っているんだ」とデーモン・アルバーンは語っている。「政治の問題じゃなく、文化の問題なんだ。イスラエルにも行って、人々を一つにしたいと思っている。ロシアに行かないかと言われても行くよ。ウクライナも行きたいね」

一方、ボブ・ヴィランはグラストンベリー・フェスティバルでパレスチナへの支持を表明して、イスラエル国防軍への死を叫ぶチャントを煽動したことが報じられることになったが、それを受けて刑事捜査の対象となり、ドイツやフランスでの公演がキャンセルされ、エージェントが彼らとの関係を断ったと報じられ、米国ビザも取り消されている。

「人生で目にした最も壮大な失敗の一つだったと思う」とデーモン・アルバーンは語っている。「特にテニス・ウェアでグースステップを始めた時だよね。自分にもああいう時はあるよ。あそこまでの惨事ではないにせよ、調子に乗ってしまうことはある。古いテストステロンのせいだね。でも、残念だった。みんな、ヒステリックになってしまっているんだ」

昨年、デーモン・アルバーンはグラストンベリー・フェスティバルでボンベイ・バイシクル・クラブのステージに参加して、パレスチナについて思うことを観客に尋ねた後、デーモン・アルバーンは「パレスチナを支持するかい? 不公平な戦争だと思うかい?」と呼び掛けていた。

「長い間にわたって考え続けてきたけれど、いまだに答えは得られていないんだ」とデーモン・アルバーンは『ザ・タイムズ』紙で語っている。「みんな、信じていることや感じていることを口にしたいと思う。それは重要だけど、大きな注意点がある。生きながら学ぶか、そうじゃないかだよ」

「人々が怒り、くだらないことを言うのは、ちゃんとお互いにコミュニケーションを取っていないからなんだよ。かつてシェイクスピアが言ったように『Therein lies the rub(そこが問題なんだ)』よ」

グラストンベリー・フェスティバルを放送したBBCの音楽部門のトップは「冒涜的で非難すべきもの」で評したボブ・ヴィランのパフォーマンスを理由に業務から退くように命じられたと報じられている。また、BBCは今後「高リスク」とみなされるパフォーマンスのライブ放送を一切行わないと表明している。

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