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コールドプレイは元マネージャーのデイヴ・ホルムスから訴訟を起こされてから2ヶ月を経て、反訴の手続きを取っている。

『ザ・タイムズ』紙によれば、コールドプレイはデイヴ・ホルムスに対して1400万ポンド(約25億円)を超える損害賠償を求めており、バンドの知らないところでライヴ・ネイションから2つのローンを彼が借りたと主張している。

デイヴ・ホルムスはライヴ・ネイションから2015年に2000万ドル(約30億円)を年利2.72%で借りており、2018年には1000万ドル(約15億円)を同じ利率で借りている。

「我々の知る限りではデイヴ・ホルムスはローンで借りたお金をカナダのヴァンクーヴァー周辺の不動産開発事業に投資しました」とコールドプレイはロンドンの高等裁判所に提出した書類で述べている。バンド側はこの投資が「利益を生んだ」とも述べている。

訴状は次のように続けられている。「デイヴ・ホルムスはコールドプレイのマネージャーという立場によって、ライブ・ネイションから年利2.72パーセントの固定金利で総額3,000万ドルの融資を受けることができたに過ぎないと推測されます」

訴状はデイヴ・ホルムスがライヴ・ネイションに2710万ドルを借りていたことはコールドプレイの『ミュージック・オブ・ザ・スフィアーズ』ツアーの交渉にあたってプロモーターと可能な限り最良の関係を確保する義務と「潜在的に、あるいは実際に」衝突していたとも述べている。

デイヴ・ホルムスは「融資条件の点で大目に見てもらえるように確実に優位に立てるようにライブ・ネイションと可能な限り良好な関係を維持することに個人的な動機がありました」とも訴状には記されている。

ライヴ・ネイションは声明で「コールドプレイとは長きにわたる強靭な関係があります」と述べている。「彼らのマネージメント・チームとの過去の契約はそうした関係性の延長にあるものと考えられています」

加えて訴状でコールドプレイは『ミュージック・オブ・ザ・スフィアーズ』ツアーの数百万ポンドの損害についてデイヴ・ホルムスに責任を求めており、165公演に及ぶツアーの「最終的な責任」は彼にあると述べている。

コールドプレイはツアーが始まる直前になって費用が「急激に高騰」して、その矢面に立たされることになったと主張している。また、購入した機材が適切でなかったり、高額であったりしたこともあったとして、一例として「16本の特注ステージ・パイロン」は1060万ユーロ(約16億円)の費用がかかり、不当に高額だったと述べている。

他にも「ジェット・スクリーンと呼ばれる映像プロジェクシェン機器」は970万ドル(約14億円)の費用がかかり、その大部分はデイヴ・ホルムスが個人的に承認したものだという。しかし、業者に渡された寸法が間違っていて、スクリーンは大きすぎて、ブエノスアイレスでの10公演にしか使用されなかった。

デイヴ・ホルムスは「2020年8月から2022年2月までの間、『ミュージック・オブ・ザ・スフィアーズ』ツアーのデザインが入ったドロップボックス」を開封しなかった責任も問われている。

最終的にコールドプレイはデイヴ・ホルムスが「ツアー予算を常に適切に監督・管理することを怠った」と述べている。「義務を履行するにあたって妥当な関心と技能を行使していれば」バンド側が少なくとも1750万ポンド(約31億円)の追加費用を負担することはなかったとコールドプレイは主張している。

デイヴ・ホルムスはコールドプレイと22年以上にわたって仕事をしてきたとされ、まだリリースされていない通算10作目のアルバムのレコーディング・セッションやサンプル素材、ストリングス・アレンジメントを工面したにもかかわらず、支払いが行われていないとしてバンドを提訴していた。

デイヴ・ホルムスの弁護士であるフィル・シェレルは『ヴァラエティ』誌に次のように語っている。「デイヴ・ホルムスは22年以上にわたってコールドプレイのマネージメントとして成功を収め、彼らを歴史上最も成功したバンドの一つに導きました。今回、コールドプレイは彼に支払うべきものを支払うことを拒否しています」

コールドプレイはデイヴ・ホルムスの主張を全面的に否定しており、反訴の訴状では「デイヴ・ホルムスの行動に懸念が増加している時期を経て」マネージメント契約を延長しなかったと述べている。次のアルバムに関する交渉も決裂したとされている。

反訴について訊かれたデイヴ・ホルムスのスポークスパーソンは次のように述べている。「コールドプレイは自分たちの弁護に問題があることを分かっています。デイヴ・ホルムスをありもしない倫理的不履行やその他のでっち上げの不正行為で責任を求めても、現実の問題から目を背けることはできません。コールドプレイにはデイヴ・ホルムスとの契約があり、それを遵守することを拒否していますが、デイヴ・ホルムスに支払う必要があるのです」

デイヴ・ホルムスは現在、裁判所で反訴に応じる義務があり、両陣営が和解しなければ、裁判になる可能性もある。

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