Photo: Anton Corbijn

ポール・マッカートニーノエル・ギャラガー、ピンク・フロイドやレッド・ツェッペリンのメンバーは写真家のアントン・コービンによる初の長編ドキュメンタリー『スクウェアリング・ザ・サークル:ザ・ストーリー・オブ・ヒプノシス』に出演していることが明らかになっている。

ストーム・トーガソン、オーブリー・パウエル、そして後に加わるピーター・クリストファーソンによるヒプノシスは、ピンク・フロイド、T. レックス、ブラック・サバス、ポール・マッカートニー&ウイングスらのアルバムのアートワークを手掛けたことで知られている。なかでもピンク・フロイドの『狂気』、『炎~あなたがここにいてほしい』、レッド・ツェッペリンの『聖なる館』、T. レックスの『電気の武者』などは不朽の名作として語り継がれている。

U2やデペッシュ・モード、コールドプレイ、ザ・キラーズとの仕事で知られるアントン・コービンは今回、ヒプノシスを題材とした初の長編ドキュメンタリーを製作している。

映画のトレイラーはこちらから。

「60年代後半から70年代に育ったから音楽とそれに関連するすべてに夢中だったんだ。特にアルバム・ジャケットだよね」とアントン・コービンは語っている。「レコード・スリーヴは教育という意味で大きな役割を担っていた。あの頃、自分の大好きだったものを再訪できるわけだから、この映画を作るのは楽しかったよ」

彼は次のように続けている。「はっきりと覚えているのはピンク・フロイドの『原子心母』とピーター・ガブリエルの作品のスリーヴを見た時のことだね。衝撃を受けて、ヒプノシスを発見する旅路に導かれることになった。ロンドンを拠点とするこのデザイン・スタジオは当時の最も思い深いスリーヴの数々をデザインしたんだ」

「ヒプノシスは初期からユニークな存在で、非常に高いハードルを設定していた。パンデミック中の撮影にもかかわらず、オーブリー・パウエルは素晴らしいストーリーテラーで、すべてがうまくいったのは幸運だった。当時の音楽とグラフィック・デザインに関する教育的な意味を持つのと同時に、楽しいドキュメンタリーとして観てもらえればと思う」

ストーム・トーガソンとオーブリー・パウエルは「60年代の喧騒の中でケンブリッジでヒプノシスを結成し、70年代の最盛期にはロック界の権威となった」と映画の概要には記されている。

「彼らは誰も可能だと思っていなかった光景を生み出し、末端と思われていたヴィジュアルで音楽への人気を生み出す作品を作ることになった。そして、ポピュラー音楽史上、最も狂気的で、最も滑稽で、最もクリエイティヴな時代において白熱する中心に一していた」

「この時期、レコード会社はピーター・ガブリエル、ピンク・フロイド、レッド・ツェッペリン、ポール・マッカートニーのようなアーティストにアルバム・ジャケットがどんなものであるべきか、指示していなかった。ヒプノシスはお金を稼ぎながら、お金を失い、素晴らしい作品を作りながらバカげた作品を生み出し、激しくケンカしながら仲直りをした。彼らが音符を演奏することはなかったが、音楽を変えることになった」

7月14日に配信・公開される『スクウェアリング・ザ・サークル』にはピンク・フロイドのロジャー・ウォーターズ、デヴィッド・ギルモア、ニック・メイスン、レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジとロバート・プラント、ポール・マッカートニー、ピーター・ガブリエル、10ccのグレアム・グールドマン、ノエル・ギャラガーらが出演しており、『アニマルズ』のジャケットで豚のバルーンをバタシー発電所に飛ばした逸話も語られている。

ミューズ、ビッフィ・クライロ、ザ・マーズ・ヴォルタ、ユアコードネームイズ:マイローらのアートワークを手掛けたストーム・トーガソンは2013年に享年70歳で亡くなっている。

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