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レディオヘッドのエド・オブライエンは先日、英国王立鳥類保護協会による新たなプロジェクト『レット・ネイチャー・シング』の発表会見に出席している。

このプロジェクトは鳥の鳴き声をUKチャートにランクインさせて鳥の数が激減していることを周知させるためのもので、鳥の数は過去40年間で4000万匹も減っているという。『NME』は会見後のエド・オブライエンを捕まえ、インタヴューを行っている。

エド・オブライエンはインタヴューの中で、今年10月のリリースを目指しているという来たるソロ・デビュー・アルバムやソロ公演でレディオヘッドの楽曲を演奏しない理由などについて語っている。まだタイトルの発表されてない、かつてブラジルに住んでいた頃に訪れたリオのカーニバルにインスピレーションを受けているというソロ・アルバムは自然界からも影響を受けているという。

エド・オブライエンは昨夏に『ア・ムーン・シェイプト・プール』のツアーを終えたレディオヘッドが活動を再開する時期についても言及しており、「かなり漠然」としていると語っている。しかしながら、バンドが今年の1月に全員で集まったことを教えてくれ、「いくつか話し合っていること」もあることを明かしてくれた。

インタヴューに先立って行われたトーク・セッションは「BBCラジオ6 ミュージック」のショーン・キーヴニーが司会を務め、エド・オブライエンのほか、イライザ・ドゥーリトルやザ・シャイアーズのクリッシー・ローズ、マーキュリー・プライズへのノミネート歴があるフォーク・シンガーのサム・リーらも参加している。

「ミュージシャンとして、僕は自然の中にも間違いなくインスピレーションとなるものを見つけることができると思っているよ。必ずしも静寂ではないわけでね」とエド・オブライエンはオーディエンスに向けて語り、自然がレディオヘッドのキャリアに与えてきた影響について語っている。

「初めて田舎の隔離された環境で作ったアルバムは『OKコンピューター』だったんだ。バースの郊外にある、森林に囲まれた緩やかな美しい谷でレコーディングしたんだ。よく真夜中にレコーディングを切り上げて、その後で外へ出かけていたんだ」

「深い霜が降りていた、満月の夜のことを覚えているんだけどね。一面が月明かりに照らされていたんだ。あのアルバムの思い出の一つだよ。実際、苦労しながら仕事をした時のことを僕はほとんど忘れてしまうんだけどね」

エド・オブライエンは次のように続けている。「99%の時間はスタジオで煮詰まっていたんだけど、それを打開するためによく散歩に出かけていたんだ。都市部だって素晴らしいと思うし、そこで得られるインスピレーションもあるんだろうけど、(自然には)原始的で深遠なものがあるわけでね。本質に近いものだよ。この地球で何がしたい?っていうね。そう問いかけてみることから始めるんだ」

“Let Nature Sing”と題した楽曲は4月26日に正式にリリースされる。

エド・オブライエンはトーク・セッションを終えた後で『NME』のインタヴューに応じて、『レット・ネイチャー・シング』のプロジェクトや来たるソロ・アルバム、レディオヘッドの今後について語ってくれた。

どのような経緯で『レット・ネイチャー・シング』のプロジェクトに参加することになったのですか?

「サム(・リー)とは知り合いでね。とても興味深いと思ったし、僕たちの自覚があるなしにかかわらず、自然や気候変動は全員にとっての問題だからね。人生で向き合う最も大きな問題なんだ。暮らしている者として方法を変えなきゃいけないし、避けられないことなんだよ」

いつから野生動物やその保護のための議論に興味を持ったのですか?

「田舎育ちだから、昔から野生動物のことを意識する環境にあったんだ。祖父が鳥類学者で、あらゆる鳥の種類やその鳴き声を知っていてね。田舎で生活できたことは、僕に自覚があったかどうかは別にして重要なことだったね。感情面や、幸福面、健康面、家族の健康面、インスピレーションの受け方という点においてね。田舎にいたことで、たくさんのインスピレーションを得たんだ。(野生動物についての)議論にはとても関心を持っていたよ」

(レディオヘッドが2011年にリリースした)『ザ・キング・オブ・リムズ 』は実在する木の名前がつけられているわけですが、自然界にインスピレーションを得たアルバムなのでしょうか?

「自然はあのアルバムの大きなテーマだったね。当時は自然の中でレコーディングをしたんだけど、自然の中でレコーディングをし始めたのは2007年かそれくらいの時からなんだ。あのアルバムにはパーソナルで私的な要素が多分に入っているから、細かい詳細までは話したくないんだけどさ。僕たちのパーソナルで私的な瞬間が詰め込まれているわけでね。今となっては公開したことを快くは思えないほどでね」

自然は来たるソロ・アルバムに影響を与えているのでしょうか?

「とてもね。すべての楽曲を書いた場所に自然が関係していて、書き始めたのも自然の中なんだ。田舎で、インスピレーションを受けながらね。レコーディングの一部も田舎でやった。田舎に戻って清澄さを感じたいと思ったのが、そうした理由の一つだよ」

アルバムはいつ頃リリースされるのでしょうか?

「9月か10月にはリリースしたいと思っているよ。完成はしているんだけど、今はレコード契約を締結しようとしている段階で、ふさわしいレーベルを探しているところなんだ。楽しみだよ。これまでとはかなり異なるものだけど、ワクワクするような体験になると思うんだ」

ソロでのツアーは予定していますか? またレディオヘッドの曲をライヴでやる可能性はあるのでしょうか?

「間違いなくツアーには出るだろうけど、(レディオヘッドの楽曲をやることは)ないね。僕は(レディオヘッドの)アルバムで歌っていないし、だから、ふさわしくない。かけるエネルギーも違うし、異なるものなんだ」

レディオヘッドとしてのギグは去年の8月が最後ですが、活動再開についての話などはあるのでしょうか?

「僕たちは2年半から3年くらいツアーをしていたわけだからね。バンドとしての活動はオフで、今はそれぞれでツアーを回っている。1月に全員で会ったんだけど、話をしただけで終わったよ。バンドをやる上では、時折ミーティングを開くことが大切なんだ。それぞれが面白そうな素晴らしいことをやっていて、みんなすごく忙しそうだったね」

話というのは、プライベートな話ですか? 音楽についての話はしたのでしょうか?

「ただ個人的な話をしただけだよ。君も分かっているだろうけど、僕たちのようなバンドであれば、また一緒に取り組むのにふさわしいタイミングくらい分かるからね」

レディオヘッドの新曲を聴けるのはいつ頃になるでしょう?

「いくつか話し合っていることはあるけど、かなり漠然としているんだ。来年かもしれないし、10年後になるかもしれない。重要なのは、本当に望んでいる時に集まって取り組むということでね。義務としてだとか、やったほうがいいっていう思いからじゃなく、やりたいという気持ちが大切なんだ」

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