21. カーヴ
遡ること暗黒時代(90年代初期のことだ)、カーヴのトニ・ハリディは、おそらく音楽誌においてその注目すべき才能よりも、彼女のルックスで興味を惹きつけていただろう。しかし、彼女は多くのバンドにとって英雄かつ刺激的な存在だった。そして彼女がいなかったら、ガービッジやザ・キルズといったバンドのサウンドはまったく異なったものになっていただろう。そう、例えば“Fait Accompli”を聴けば、その意味がわかるだろう。
22. レギュラー・フライズ
音楽誌がスカンク・ロックと呼ぶ――マリファナ吸引を広めるようとしている人々から由来したジャンルとともにバギー・パンツのスタイルが90年代後半に戻ってきた。スカンクとはもちろん動物のことではなく、クスリのこと。レギュラー・フライズは大きなビートと力強いギターでハイな気分にするサイケデリックな混合物を作りだし、2001年に早すぎる解散を迎えるまでグルーヴィーな北ロンドンのファン層の心をとらえていた。
23. リアルト
リアルトのルイス・エリオットはとても上流階級風で、彼の名字はコーニッシュで開催される文学祭で有名なポート・エリオット一族に由来している。それはレコード・バイヤーたちの間で疑惑を引き起こしたものだ(90年代は本当に怪しんでいた)。リアルトのヒット曲“Untouchable”は、ワム!の“Last Christmas”からふんだんに頂戴したインディ調のゆったりとした楽曲だ。
24. デヴィッド・デヴァント&ヒズ・スピリット・ワイフ
19世紀の魔術師にちなんで付けられ、このバンドは名ばかりのポール・ダニエルズとも言えるフロントマンのザ・ヴェッセルが率いていた。ザ・ヴェッセルはライヴの時に自分の頭でニンジンを削る癖がある。バンドは現在も時々活動している。この評価の低い屈強な男たちに好意を見せてあげてほしい。
25. クラッシュ・テスト・ダミーズ
ありえないくらいディープな声で歌う“Once there was this kid who…(昔あるところに男の子が……)”この風変わりなカナダのマニトバ州出身の5人組は、ラジオ1のサイモン・マヨから分不相応な後援があったおかげで、90年代初期に“Mmm Mmm Mmm Mmm”という曲でUKでスマッシュヒットを飛ばした。マニアックな集団が国内を席巻し、ちょっと記憶に残りそうなチューンはチャート2位となった。他の楽曲はって? ムムムム……
26. アグリー・キッド・ジョー
このアホっぽいカリフォルニア出身のサーファーロック野郎たちが、MTVが認めたモンスター級スマッシュヒット“Everything About You”のおかげで、90年代初期にダブルプラチナムを獲得したなんておかしい。この曲は、どちらかといえばラヴソングなのだが、「love(愛)」という言葉を期待していると、「hate(憎しみ)」に変えられていた。その後、彼らはキャット・スティーヴンスの楽曲で新たなヒットを生み出すものの、しばらくの間、姿を消すことになった。
27. スカルフォ
ザ・キルズのジェイミー・ヒンスの顔を見て、「おや、彼はつらい人生を送ってきたのかもしれない」と思ったのなら、事の真相は彼が本当にかなり年を取っているのだ。ザ・キルズの前、彼はスカルフォというインディ・バンドに所属し、それなりに良い音楽を作っていた。彼のことを憐れむ必要はない。彼はケイト・モスとも結婚したのだから。
28. ポルノ・フォー・パイロス
ジェーンズ・アディクションというバンドはワイルドハーツ以上に解散と再結成を繰り返し、マッドネスやザ・リバティーンズが1つにまとまったようなバンドだ。休業中には、ペリー・ファレルは真剣にしばらくは他のバンドを組もうかと考え、それゆえポルノ・フォー・パイロスが生まれた。彼らのベスト・ソングは“Pets”である。誰もがこの曲はジェーンズ・アディクションの曲だと思っているが。
29. アイドルワイルド
アイドルワイルドは素敵で変わった名前のシンガー、ロディ・ウォンブルがいるスコットランド出身の素晴らしいインディ・バンドだった。ある時、バンドは酒好きの中心メンバー、ベースのボブ・フェアファウルを排除し、心機一転R.E.M.のB面の曲のような方向に向かったが、みんなはあくびをして彼らのことを忘れてしまった。どうやら彼らは戻ってきたようだが、ボブ・フェアファウルはバンド史のごみ箱に追いやられたままだ。恥ずべきかな。
30. マイ・ドラッグ・ヘル
ひそかにインディ狂のロビー・ウィリアムスが彼らのTシャツを着ているところを激写された時、タブロイド紙は彼が当時入れ込んでいたバンドのTシャツを着ていることよりも人生についてコメントしてくれると思っていた。
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