5位 スヌーティー・ガーベッジメン『スヌーティー・ガーベッジメン』

Snooty
ヒューストン出身のパンク・バンド、スヌーティー・ガーベッジメンのセルフ・タイトル・アルバムは見逃せない。レーベル「12XU」からリリースされているものの、彼らは正真正銘のガレージ・バンドである。メジャー・レーベルによるツアーも、主流メディアで取り上げられることも、何もないのだ。本アルバムは主要トラック“You And Ernie”に見られるデッド・ケネディーズばりの全開の男意気が全体のトーンを支配しているが、同時に大抵のバンドがやろうとしてもそうそう出来るものではない唸り声も際立っている。


4位 ライトニング・バグ – 『フローターズ』

LightningBug
今もってインターネット上で知る人ぞ知る『フローターズ』は、1月にリリースされた当時、ほとんど何の反響もなかった。しかし、このバンドの壮大かつみずみずしいサウンドの幻想性は、限界を知らない。“11 But Not Any More”のようなトラックでは、あたたかく酔った雰囲気が古典的なフェルトやドノヴァンの楽曲に通じる一方、最後のトラック“Real Love”ではよりいっそう現世を超越している。


3位 ザ・コーンヘッズ – 『L.P.1. 高校に通う14歳のポリティカリー・コレクトなファシストのハイプ・ロードたちが無力な感化されやすいミッドウェストのインターネット・ピープル・パンクをカモに金儲けを企んでディーヴォをパクったL.P.』

Coneheads
ノース・ウェスト・インディアナのパンク・シーンは現在、未曾有の状況を呈しているが、その中にあってなお、ザ・コーンヘッズの正式なファースト・アルバムは最も大胆な作品と言える。危うく、内輪のジョークに溢れているが、とにかく面白いのだ。


2位 トバイアス・ジェッソ・Jr.『グーン』

Tobias
このアルバムに収められた心に沁みるバラードの数々は、挫折感に苛まれる人物像を思わせるが、実際のトバイアス・ジェッソ・Jr.はそんなイメージからはほど遠い。当初のデモより重厚なサウンドとなった『グーン』は――ジョージ・マーティンを彷彿とさせる“Just A Dream”や“Tell The Truth”のオーケストレーションの高まりを聴いてみてほしい――傷心の人々にとって、2015年の必聴アルバムとなっている。アデル・アドキンスなる人物も聴いていたとか……。

1位 ダウンタウン・ボーイズ – 『フル・コミュニズム(完全共産主義)』

DowntownBoys
ロードアイランド州プロヴィデンス出身のこのバンドは、トム・モレロや米『ローリング・ストーン』誌、その他各方面からアメリカで最強の新人パンク・バンドと支持されてきたが、デビュー・アルバム『フル・コミュニズム(完全共産主義)』はそうした前評判を見事に証明している。『NME』は5月の時点で本アルバムを10ポイント中9ポイントと評価したが、それは現時点でも変わらない。これほど素晴らしいポリティカル・サックス・パーティー・パンク・バンドは初めてだろう。

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