12月7日、香港で起こったピート・ドハーティとスワーヴドライヴァーのフロントマンであるアダム・フランクリンのケンカが報道された。アダム・フランクリンはこの件について、ピート・ドハーティが「突然殴りかかってきたが、パンチは外れた。それで僕は立ち上がって、彼をぶん殴った。それだけさ」と話している。このように、ミュージシャン同士のバカげたケンカというのは呆れるほど日常茶飯事である。ここでは、暴力に頼ってしまったロックスターたちを11組を紹介する。
1. チャーリー・ワッツ VS ミック・ジャガー
1984年、アムステルダムでザ・ローリング・ストーンズが散々な時期を送っていた時のことである。フロントマンのミック・ジャガーと他のメンバーたちの関係は冷え切っており、メンバーたちはミック・ジャガーのことを陰で「ブレンダ」と呼んでいたという。しかし、ミック・ジャガーがチャーリー・ワッツのことを「俺のドラマーに過ぎない」と言ってからは、バンドの問題が完全に顕わになってしまった。バンドのファンであり、追っかけをしていたビル・ジャーマンがホテルでのその時の出来事を書いたものによると、「チャーリー・ワッツはテレビを消して靴を履いて、廊下を進んでミック・ジャガーの部屋のドアを叩いた。ミックがドアを開けると、チャーリーはミックの顎を殴った」。その後、チャーリー・ワッツはそのままその場を後にしたという。
2. ジャック・ホワイト VS ザ・ブラック・キーズのパトリック・カーニー
ザ・ブラック・キーズがジャック・ホワイトの音楽を盗作したとして、2人は何年間か仲違いをしていた。2014年、ジャック・ホワイトが自身のウェブサイトを通して「ザ・ブラック・キーズの成功を祈る」と謝罪している。
しかし、今年に入り、ザ・ブラック・キーズのドラマーであるパトリック・カーニーがニューヨークのバーでジャック・ホワイトに出くわした際、パトリック・カーニーはジャック・ホワイトのことをツイッターで「35歳のオタクにケンカを吹っかけようとした40歳のいじめっこ」や「ビリー・コーガンのダサいゼロ・Tシャツのような奴」と書き立てている。しかし、ジャック・ホワイトは次の日にこれに対し「誰も君に触ったり、いじめたりしてないよ。君は答えることのできない質問をされて逃げたんだ」と返答している。2人はその後、電話で1時間話し、問題を解決したという。
“From one musician to another, you have my respect Patrick Carney.” -Jack White
— Third Man Records (@thirdmanrecords) September 14, 2015
「1人のミュージシャンからミュージシャンへ。僕はパトリック・カーニーを尊敬している」ジャック・ホワイト
3. ジャック・ホワイト VS ザ・ヴォン・ボンディーズのジェイソン・ストールスタイマー
2003年の12月13日、デトロイトのバーであるザ・マジック・スティックで、ザ・ヴォン・ボンディーズのフロントマンのジェイソン・ストールスタイマーはジム・ダイアモンドの代わりにジャック・ホワイトに対して腹を立てていた。2001年のザ・ヴォン・ボンディーズのアルバム『ラック・オブ・コミュニケーション』の制作クレジットに、ジム・ダイアモンドの名前が載らなかったのである。その代わり、ジャック・ホワイトはプロデューサーとして自分の名前を載せていた。
警察によると、2人ともがお互いにケンカを始めたのが相手だと言っているという。ジャック・ホワイトは2004年、脅迫と暴行の罪に問われ、500ドル(約6万円)の支払いと、怒りをコントロールするためのセミナーを受けなければならなかった。
Let's not forget the time Jack White did this to Jason Stollsteimer of the Von Bondies pic.twitter.com/WEFZjPbmqJ
— Sam Stevens (@samandpineapple) September 15, 2015
ジャック・ホワイトがザ・ヴォン・ボンディーズのジェイソン・ストールスタイマーにしたことを忘れるな
4. ウルフマザーのアンドリュー・ストックデイル VS ザ・ビートルズのカヴァー・バンド
アンドリュー・ストックデイルは、ブリスベンのバーで演奏するザ・ビートルズのカヴァーバンドのマイクを取り上げ、荒々しい“Let It Be”を披露した上、店からの退出を拒んだという。酔っ払ったアンドリュー・ストックデイルが追い出されたあと警察が呼ばれ、刑務所で1晩を過ごし、350ドル(約4万円)の罰金が課せられている。
5. リトル・マン・テイト VS ザ・トルバドールズ
バーミンガムのアストン大学で、この2つのインディ・バンドは酒に酔ってケンカをしている。リトル・マン・テイトは彼らのジャックダ・ニエルが盗まれたと主張しており、一方のザ・トルバドールズは、ジャック・ダニエルはプロモーターが用意したもので、それをシェアすると聞いたと発言している。現場のスタッフや警官は、このガキどもを引き離さなければならなかった。大人にはいい迷惑だ。
6. キッド・ロック VS トミー・リー
このケンカは2007年のMTVビデオ・ミュージック・アウォーズでの出来事だった。パメラ・アンダーソンが、当時の夫だったキッド・ロックの目前で元夫のトミー・リーの膝に座った。そして、夫が元夫に殴りかかったというわけだ。
7. ピート・ドハーティ VS レイザーライトのジョニー・ボーレル
2005年のリーズ・フェスティバルで、ピート・ドハーティがジョニー・ボーレルに頭突きした。後に、ピート・ドハーティはこの旧友について「マジで嫌なやつ」で、「頭突きを受けるのは当然」の「不愉快で陰険なやつ」だと発言している。はいはい、クールだね。
8. アリス・クーパーのベーシスト VS カサビアン
「俺たちは、マリリン・マンソンや他のバンドとトランシルヴァニアのフェスティバルに出演していたんだ」とアリス・クーパーは『NME』のインタヴューで切り出している。「バーで座っていたら、彼ら(カサビアン)が酔っ払っていて、『おい、アメリカ人、お前らのためじゃなきゃ、俺らはこの戦争(イラク戦争)に参戦しなかったんだぞ』と言いだしたんで、俺たちは『お前たちは正しいけど、トラブルは御免だぞ』って返した。そしたらすぐに、あいつらが(アリス・クーパーのベーシストの)チャックを遠くに突き飛ばして、俺たちは彼を止めなきゃならなくなった。『政治の話はするなよ、ロックンロールだけだ』って伝えたよ。俺は政治が嫌いなんだ」
アリス・クーパーは、わだかまりは残っていないと語っている。「あの時はアルコールが入っていただけだ。あのバンド(カサビアン)は好きだし、素晴らしいと思う。あのことについて誰も怒ってない。誰も怪我しなかったから問題ないよ」
9. レイザーライト VS レイザーライト
もっと具体的に言うと、ドラマーのアンディ・バロウズとシンガーのジョニー・ボーレル(そう、また彼だ)のケンカが起こった。2007年のある夜、ロンドン北部にあるパブのホーレー・アームズで酔っ払って流血沙汰の殴り合いになってしまったと言われている。後に、アンディ・バロウズは「あいつは俺たちが2人とも曲を書いているのを他人に知られたくなかったんだ」と明かしている。つまり、彼らはどちらも音楽の女神エウテルペーを巡って争う闘士ということだ。
10. アクセル・ローズ VS ヴィンス・ニール
1989年のMTVビデオ・ミュージック・アウォーズで、ガンズ・アンド・ローゼスの元ギタリスト、イジー・ストラドリンが、モトリー・クルーのヴィンス・ニールに顔を殴られている。これはヴィンス・ニールの妻を怒らせたせいだと言われている。アクセル・ローズはヴィンス・ニールのパンチを真似て「女みたいにフニャフニャ」だと発言したことを発端に、この2人はその後、数週間にわたってメディア上で舌戦を繰り広げた。ヴィンス・ニールは「男らしい方法で俺たちはやり合うべきだ」と発言している。おそらく、彼が意図していたのは、バンド間のケンカを、外交的に徹底的に精査し合おうとしたのだろう。顔を突き合わせて、ビールでも飲みながら。きっとそうだ。
11. ブラック・リップスのジャレッド・スウィリー VS ウェーヴスのネイサン・ウィリアムス
ブラック・リップスのジャレッド・スウィリーがプリマヴェーラ・フェスティバルでのウェーヴスのパフォーマンスを非難したために、ネイサン・ウィリアムスはニューヨークのバーでジャレッドに殴りかかっている。ウィリアムズバーグのバー、ダッディーズが酔っ払いによるケンカの舞台となった。最終的に二人とも血まみれになったという。
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