EU離脱の是非を問う二度目の国民投票の実施を求める大規模なデモ行進が現地時間3月23日にロンドンで行われ、多くのミュージシャンがこれに参加している。
イギリスではテリーザ・メイ首相が当初3月29日に予定されていたEUからの離脱を後ろ倒しにして国民に団結を促したことを受けて、オンライン上で(EUからの離脱についての条文が明記されている)リスボン条約50条の撤回を求める署名活動が行われており、多くの人々の署名を集めている。
オンライン上での署名は記事執筆時点で500万件を超えており、史上最も支持を集めた請願書となっている。支持者たちは現地時間3月23日にロンドンで「ピープルズ・ヴォート・マーチ」と題したデモ行進を行い、デモ行進には100万人を超える人々が参加したと報じられている。
当日の正午から始まったこのデモ行進には音楽業界の著名人も多く参加しており、レディオヘッドのトム・ヨークやイヤーズ&イヤーズのオリー・アレクサンダー、ブラーのデイヴ・ロウントゥリー、ファットボーイ・スリム、ペット・ショップ・ボーイズ、ネイディーン・シャー、ビリー・ブラッグらが参加している。
トム・ヨークはデモ行進についての動画を「現地で会おう」というキャプションと共にツイッターに投稿しているほか、デモ行進中の場面を撮影した白黒写真も投稿している。写真は、「どうか止めてください。あなたはすべてを滅茶苦茶にしようとしています」というプラカードが掲げられている場面を撮影したものとなっている。一方で、ファットボーイ・スリムは「DJs・アゲインスト・ブレグジット」と題されたキャンペーンの一環として無料でパフォーマンスを行ったという。
デモ行進に参加したアーティストによる投稿はこちらから。
see you there https://t.co/N2qFXrk1yM
— Thom Yorke (@thomyorke) March 22, 2019
— Thom Yorke (@thomyorke) March 23, 2019
We’re so proud of everyone marching in the UK, we stand with you ! #PutItToThePeople #PeoplesVoteMarch pic.twitter.com/cPwHieItNR
— Years & Years (@yearsandyears) March 23, 2019
「行進に参加しているUKのすべての人々を誇りに思うよ! 僕らは君たちと共にいる!」
#PeoplesVoteMarch pic.twitter.com/UmcctyPh62
— Glass Animals (@GlassAnimals) March 23, 2019
Sign of the times #Brexitmarch #PeoplesVoteMarch pic.twitter.com/1NrGZVPu5Z
— David Rowntree (@DaveRowntree) March 23, 2019
「時代の象徴」
Spring in London and the people are marching! Neil x#PetText pic.twitter.com/z6T2slK2OP
— Pet Shop Boys (@petshopboys) March 23, 2019
「春のロンドンで、人々が行進しているんだ!」
Getting ready to join the #PeoplesVoteMarch today. HOWAY! ✌????
— Nadine Shah (@nadineshah) March 23, 2019
「今日の『ピープルズ・ヴォート・マーチ』に参加する準備をしているところ。行くわよ!」
#RevokeArticle50 pic.twitter.com/YhEbvALSRL
— Nadine Shah (@nadineshah) March 23, 2019
Fatboy Slim is handing out Music sounds better with EU stickers at the F*** Brexit Sound System pic.twitter.com/zu2590Wz8q
— oliver king (@oliverjamesking) March 23, 2019
「ファットボーイ・スリムも『ミュージック・サウンズ・ベター・ウィズ・EU』のステッカーをつけて『ファック・ブレグジット・サウンド・システム』に繰り出しているわ」
#PeoplesVoteMarch @djs4peoplesvote @FatboySlim #fatboyslim pic.twitter.com/2ErKNJgpel
— Ryan Gregory (@RyanGregoryLDN) March 23, 2019
Enjoying a free gig courtesy of #djsagainstbrexit inc @fatboyslim #PeopleVoteMarch
— Claire Hobson (@HobsonClaire) March 23, 2019
「『DJs・アゲインスト・ブレグジット』のおかげで、ファットボーイ・スリムのギグが無料で楽しめてる」
With @LabKarenDavis on the anti-Brexit march pic.twitter.com/b6H3MeOGIU
— Billy Bragg (@billybragg) March 23, 2019
「(労働党議員候補の)カレン・デイヴィスと、反EU離脱のデモ行進にて」
I was very glad to have been one of a million people marching in London today. There’s still time to sign the petition. Reverse this mess that will be inherited by generations that didn’t ask for it. X x https://t.co/EenQmcFYJT
— Felix White (@felixwhite) March 23, 2019
「今日ロンドンで行われた行進に参加した100万人の1人になれたことを誇りに思うよ。まだ署名には間に合うよ。望んでいない世代に受け継がれる前に、この混乱をひっくり返そう」
一方で、ヴァンパイア・ウィークエンドのエズラ・クーニグは当日の午前中にロンドンで行った小規模な公演で、デモ行進への支持を示している。「なかにはこれからデモに行く人たちもいるのかもしれないね。成功を祈っているよ。幸運を祈ってる」とエズラ・クーニグは観客に語りかけている。
デモ行進では、セックス・ピストルズやエルボー、(コメディ・キャラクターの)アラン・パートリッジ、ザ・シンプソンズ、ネットフリックスの「クィア・アイ」など、ミュージシャンやテレビ番組の登場人物がデザインされたプラカードが数多く掲げられている。
デモ行進で掲げられていたプラカードの写真はこちらから。
Love this one! #RevokeArticle50 #PutItToThePeople #PeoplesVoteMarch #GuyGarvey pic.twitter.com/UrJyH2XOME
— UnHusband (@UnHusband) March 23, 2019
We have a winner.#PeoplesVoteMarch #PutItToThePeople #RevokeArticle50 pic.twitter.com/njPLu1ItSw
— James Barisic ???????? ???????? ???????? #FBPE (@jamesmb) March 23, 2019
Strong partridge inspired placard pic.twitter.com/3yVEfO7YWs
— Caitlin Moran (@caitlinmoran) March 23, 2019
@ThePartridgePod @politicalpartridge winner already #PeoplesVoteMarch pic.twitter.com/dWBUqfz1RW
— Rob Taylor (@robtaylorcamera) March 23, 2019
Won’t somebody please think of the children? #PeoplesVote pic.twitter.com/GaMcrEriJg
— Whitlock and Pope (@WhitlockAndPope) March 23, 2019
ummmmm who gave me permish to make a @jvn @QueerEye inspired sign for today's People's Vote march???? #PeoplesVote #PeoplesVoteMarch pic.twitter.com/mLmBfDhIbx
— Maisie (@goderer) March 23, 2019
Doctoral #PeoplesVoteMarch pic.twitter.com/KSwNUlMyxb
— Nicholas Barber (@NicholasLBarber) March 23, 2019
一方、イギリスはグラストンベリー・フェスティバルの開催期間中にEUから離脱する可能性が浮上している。テリーザ・メイ首相はEU離脱の延期を要請した際、「(離脱する日が)6月30日より先になることはない」と述べている。今年のグラストンベリー・フェスティバルは6月26日から30日にかけて行われる。
ザ・フーのロジャー・ダルトリーは先日、EU離脱についてイギリスのミュージシャンに悪影響を与えることはないと語っている。
「それはないよ。ロック・ビジネスと何の関係があるって言うんだい?」とロジャー・ダルトリーは「スカイ・ニュース」とのインタヴューで語っている。「どのようにヨーロッパでツアーを行う予定ですか?」とインタヴュアーはロジャー・ダルトリーに続けて質問している。
「ああ、勘弁してくれよ。まるでEUに加入する前はヨーロッパをツアーできなかったみたいな言い方じゃないか」とロジャー・ダルトリーは語っている。「やめてくれ」
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