元ザ・スミスのドラマーであるマイク・ジョイスは、最新インタヴューの中で元バンドメイトのモリッシーに向けられている人種差別主義者という非難についての質問に答えているほか、『モリッシーは人種差別主義者か?』と題されたクイズにも答えている。
モリッシーは先週、物議を醸したインタヴューの中で人種差別主義やイスラム教の「ハラル認証(肉などの食品における、イスラム教の教えに即しているか否かについての基準)」とISISとの関連について語っている。また、モリッシーはヒトラーについて「左翼」だったと語っているほか、ロンドン市長のサディク・カーンについては「まともに喋ることができない」としている。モリッシーはその後、新たな声明を発表してその中で人種差別やファシズムについて「軽蔑する」と反論しており、極右政党である「フォー・ブリテン」党への支持を表明している。
「ロシア・トゥデイUK」のサム・ディレイニーの番組『ニューズ・シング』に出演したマイク・ジョイスは、モリッシーによるハラルに関するコメントについて次のように語っている。「僕も読んだけど、それが本当なのかは分からないよ。何かについて強く主張したければ、何よりもまずそれが正しいものである必要があるわけでね」
モリッシーとのこれまでの関係性について、マイク・ジョイスは「今までにモリッシーが誰かに人種差別的なものを向けているのは見たことがないよ」と語っている。「彼とはしばらく話をしていないけどね。誰しも歳を取れば考え方が変わっていくわけでね。実際のところ、彼は30〜40年前のイギリスが懐かしいんだと思うよ」
「モリッシーは母親も父親も移民だったんだ。読むのは辛かったよ。読んでいて、『これはどっちなんだ? 結局はどういうことなんだろう?』って思ったからね。彼は自分を人種差別と呼んだ『スピン』誌を法廷に持ち込んだこともあるのに。これからどうなっていくのかには興味があるよ」
マイク・ジョイスは次のように続けている。「僕らはモリッシーを、癪に障る人物っていう視点で考えていると思うんだ。1985年に『ミート・イズ・マーダー』をレコーディングした時、人は口々に『こういう立場になるべきじゃない』と言っていてね。みんな音楽が聴きたいのであって、僕らの意見なんか聞きたくないんだってね。でも、おかげで僕はヴェジタリアンになったし、それからずっとそうなんだ。率直に声を上げたことで動物虐待や屠殺についての議論が生まれることになったんだよ」
マイク・ジョイスは番組の最後に、『あなたはドラマーで、ベーシストではありません。それでは、私の質問に答えてください。モリッシーは人種差別主義者でしょうか?』と題されたクイズに答えている。マイク・ジョイスはクイズの中で、司会者のサム・ディレイニーが引用する言葉が、モリッシーによる発言か「別の有名なレイシスト」によるものかという質問に答えている。マイク・ジョイスはモリッシーを人種差別主義と呼ぶことをためらい、人種差別という批判については友人として「彼に尋ねる必要がある」と答えている。
モリッシーは先日、今はザ・スミスよりも自身のソロ作品の方が好きだと語っているが、これについてマイク・ジョイスは次のように語っている。「正直に言おう。僕は彼のソロよりもザ・スミスの曲のほうが好きだね。僕もアルバムに参加していたからかもしれないけどね。僕らがやった初めてのライヴも覚えているけど、モリッシーは紙吹雪を巻き散らかしてたんだ」
「モリッシーはその件については僕らに言ったことはないからね。彼はフロントマンなんだ。(ステージで)花を持っていたのもそうだけど、当時僕らが住んでいた、重苦しく、どんよりとした小雨の降りしきるマンチェスターという街から逃避したかったんだと思うよ。彼は世の中に、少しの光と色、そしてエンターテインメントを加えようとしていたんだ」
自身に向けられた人種差別という批判について、先日モリッシーは次のように反論している。「僕は人種差別を軽蔑する。僕はイスラム教徒の友人のためなら何だってするし、彼らも僕のために何だってしてくれることを知っている」
「こういう視点から考えれば、我々の安全を守ってくれるイギリスの政党はたった1つしかないんだ。それはフォー・ブリテンなんだよ」と彼は続けている。
「どうか彼らにチャンスを与えてくれ。彼らに耳を傾けてくれ。フォー・ブリテン党をレイシストだとかファシストだと言う主流メディアによる圧力に影響されないでくれ。僕を信じて欲しい。彼らは正反対なんだ! 自分の心を閉ざさないでくれ。フォー・ブリテン党はイギリス社会を1つにしてくれる。前に進むのに必要なのは暴力じゃないんだ」
モリッシーは昨年、ドナルド・トランプ大統領や性的虐待の告発を受けたオスカー俳優のケヴィン・スペイシーについての自身の物議を醸した発言についても釈明している。モリッシーは当該の発言について、誤って報道されたと主張していたものの、インタヴューを掲載したドイツの『シュピーゲル』誌はその後、インタヴュー音源を公開している。モリッシーは文脈から取り出されて発言が伝えられたと主張しており、「小児性愛やレイプに共感することはない」と主張している。
モリッシーは昨年、最新作『ロウ・イン・ハイ・スクール』をリリースしている。
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