コールドプレイは最新作『ムーン・ミュージック』の映像作品『ア・フィルム・フォー・ザ・フューチャー』を公開することを発表している。
映像作品『ア・フィルム・フォー・ザ・フューチャー』は世界45ヶ国から150人以上のヴィジュアル・アーティストが参加したもので、プロデューサーを務めるベン・モーは「44分間のマルチメディアのタペストリーによる万華鏡のようなパッチワーク・キルト」と評している。
それぞれのヴィジュアル・アーティストはアルバム『ムーン・ミュージック』の断片的な音源を渡され、それに合うような映像を作ることを依頼されている。プレス・リリースによれば、ルールやガイドラインはなく、他のアーティストの作品も知らない状態だったという。
この映像はYouTubeで1月22日に公開される予定で、特別な360度上映もロンドン、マンチェスター、ソウルで開催される。マイクロソフトのAIを使って映像をリミックスできるサイトも1月22日に開設される。
360度上映では「最先端の音響技術と4つの壁と床を横断する高さ11mのプロジェクションにより、ファンは映像と音響の体験に完全に没入することができる」と謳われている。
コールドプレイとビヨンセによる2016年発表の楽曲“Hymn For The Weekend”のミュージック・ビデオを手掛けたベン・モーはこのプロジェクトについて次のように語っている。「このような野心的なプロジェクトを俯瞰的な立場で見つめ、多くの素晴らしいアニメーターや映像作家と共に、それぞれが独立して仕事をすることができたのは大きな特権でした。最終的な作品は単純に驚愕の内容で、コールドプレイのファンに観てもらうのが待ちきれません」
コールドプレイは次のように述べている。「本作に才能を貸してくれた素晴らしいアーティストたちにとても感謝しています。とても美しい作品を作ってくれて、ものすごく誇りに思っています」
映像作品『ア・フィルム・フォー・ザ・フューチャー』の存在は2019年発表のアルバム『エヴリデイ・ライフ』のアートワークに登場する車のナンバーや“feelslikeimfallinginlove”のリリック・ビデオで予告されていた。
コールドプレイは2025年にヨーロッパで行う唯一の公演としてロンドンとハルで大規模なスタジアム公演を行うことを発表しており、その収益の10%はミュージック・ヴェニュー・トラストに寄付されることが決定している。
一方、クリス・マーティンは2021年の時点で『NME』に対してコールドプレイが2025年に最後のアルバムをリリースするつもりだと語っていた。彼はアルバムのリリースを12枚で終わらせるつもりだと説明している。
2024年の『NME』のインタヴューでもクリス・マーティンはバンドが新曲を書く時期は終わりに近づいていることを示唆している。「2008年頃からだけど、今は曲として、あるいはアイディアとして本物だと思えるものが降りてきたら、やることにしているんだ。他の人がどう思おうが関係ないんだよね」とクリス・マーティンはバンドの現状について説明している。
「確かに12枚のアルバムということなんだ。ただ、ちょっと後にはなるだろうけどね」とクリス・マーティンは語っている。「もう1枚あって、それはミュージカルなんだよ。それが11番目のアルバムになる。もしかしたら、12枚目の後に出るかもしれないんだけどさ。ミュージカルを形にするには時間がかかるからね」
「今回のアルバムからの最後のシングルは“All My Love”という曲になるんだけど、シングルらしいシングルとしては最後かもね。ミュージカルがあるし、最後のアルバムは『コールドプレイ』というタイトルなんだ。次の作品は1年後になると思う。そうなるはすだよ」
クリス・マーティンは次のように続けている。「12枚で終わるというのはすごくリアルだし、いい形だと思っているんだよね。とはいってもツアーをしないわけではないし、コンピレーションとかアウトテイクで終わらせるわけでもない。柱となるストーリーは語られたということだよね。それがいいと思うんだ。そうなることが分かっていると、今やってることも加速するんだよ」
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