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ブラーのメンバー、写真家、泳ぎ手が最新作『ザ・バラード・オブ・ダーレン』のアルバム・ジャケットについて述べたテキストが公開されている。

ブラーは8月21日にインスタグラムで通算9作目となるアルバムのリリースから1ヶ月を迎えたことを受けて、テキストが書かれた画像を投稿している。

フロントマンのデーモン・アルバーンとドラマーのデイヴ・ロウントゥリーはこのアルバム・ジャケットに隠されている解釈を述べ、1995年のライヴとの繋がりについても明らかにされている。

投稿はレンフルーシャーのゴーロック・リードの現地でアルバム・ジャケットを重ね合わせる動画から始まっている。

2枚目のスライドには次のように記されている。「アルバムのアートワークに選ばれた写真は2004年の嵐の日にスコットランドのゴーロック・リードで1人だけのスウィマーをイギリス人写真家、マーティン・パーが撮影したものです」

「あれは夏で、プールの青があったものの、スコットランドではお馴染みの灰色の空もありました」とマーティン・パーは説明している。「私はこれは素晴らしい背景になると思いました。確か30分ぐらい立っていたと思いますが、適切な人物が泳いでいくのを待っていたのです」

今回の投稿で説明されているように、あそこで泳いでいたのはイアン・ガルトという人物で、2004年のあの日、屋外プールで泳ぐことになった理由を振り返っている。「1995年にひどい交通事故に遭いました。もう歩けないかもしれないと言われました」

「しかし、松葉杖でプールまで降りたら、初めて松葉杖なしで動けたのです。それは至福の瞬間でした。私はもう二度と機会を逃すまいと思いました。もし泳ぐ能力まで失っていたら、1日だけでもプールで泳ぎたいと思ったでしょう」

デイヴ・ロウントゥリーはこの写真の持つ意味について次のように述べている。「ある種の物理的な状況を克服することというのがあの写真にはあるんだ。だいぶ前からこのプールには安全性の問題があって、この男性が降りて泳いでいると、サメが海辺に打ち上げられるという逸話もあったんだ」

デーモン・アルバーンはこの写真をより哲学的に解釈している。「ダンテの3つの王国みたいだと思ったんだよ。闇の中、遠くに山があり、荒々しい海が背景にあって、手前には1人の人物が泳いでいる孤立した静けさがある。この写真には海底基地もある。ロシアの弦楽器はおそらくそこにあるんだ」最後の一文はアルバムの収録曲“Russian Strings”への言及となっている。

投稿の終わりではこの写真が撮影された場所がブラーにとって特別な意味を持っていることも明かされている。マーティン・パーが写真を撮る10年近く前、ブラーはゴーロックのプールから入江を挟んだ対岸でライヴを行っている。

1995年にダヌーンのクイーンズ・ホールで行われたこのライヴは「ブラーがツアーに人里離れた海辺の町を選んだことで、地元コミュニティにとって特別な瞬間となった」と評されており、このライヴを取り上げた1995年のニュース番組の映像も添えられている。

ブラーは最新作『ザ・バラード・オブ・ダーレン』の日本盤ボーナストラック“Sticks And Stones”も各種ストリーミング・サービスで公開されている。

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