メタリカのギタリスト、カーク・ハメットは、ニューヨーク州オールバニのクラシック・ロック専門ラジオ局のモーニング・ショウ「クイン・アンド・カンタラ」によるインタヴューで、メタリカがラーズ・ウルリッヒの解雇を考えていたことを認めている。
11月に行われたインタビューで、80年代中盤にメタリカがドラマーのラーズ・ウルリッヒを解雇しようとしたという噂は本当かとの問いに対して、カーク・ハメットは次のように答えている。「わかるだろ、それはもう昔の事なんだよ。1985年頃、俺たちがラーズ・ウルリッヒに苛立ちを感じていたことは一回か、もう一回くらいあったかもしれないね。バンドの状態は円満ではなく、誰かに何か不平を言ってたかもしれない。それで、その人がそれを取り上げて、実際よりも大きな事にしてしまったのかもしれない。正直に言うと、ラーズ・ウルリッヒは意欲が旺盛な人で、それは彼のことを好きな理由のひとつでもあるんだけど、その意欲とかやる気が激しすぎたりもするんだよね」
この噂が信憑性を増したのは、2009年にメタリカの元ギタリスト、現メガデスのフロントマン、デイヴ・ムステインが『ローリング・ストーン』誌に、「クリフ・バートンが亡くなる前に参加していた最後のメタリカのツアーが終わったら、ラーズ・ウルリッヒを首にするとスコット・イアン(アンスラックス)から聞いた」と、明らかにしたことによる。
一方、2008年発表の『デス・マグネティック』に続くアルバムの制作状況について、カーク・ハメットは次のように話している。「具体的にどのくらいまで進んでいるとは言えないんだけど、現在アルバム制作に取り掛かっているということは言えるよ。調子が良い時もあれば、そうじゃない時もあったりでね。今は、ギターのレコーディングをするために準備している状況なんだ。おそらく来年にはリリースできると思うよ。ちゃんとスケジュール管理が出来れば、それが理想的だね。いずれわかるよ。今言えるのは、それだけかな」
また、アルバムを最初から最後まで作り上げるのに、実際に4年間かかるのかという問いに対しては次のように答えている。「かからないよ。なぜこんなに時間がかかっているのかというと、俺たちみんな、他のスケジュールも入っているからなんだ。なんというか、映画を作ったし、ルー・リードとアルバムも作ったし、小規模のツアーに出たりもしていたしね。本当のところはどうなのかというと、俺たちのスケジュールが詰まりすぎていて、曲作りやレコーディングのスケジュールに影響が出ているんだ。もし、何も予定がなくて、アルバムを制作するために曲作りとレコーディングだけに集中していられるんだったら、1年か、1年半くらいで仕上げることができると思うよ。でも、他のスケジュールもあるからね。あと、みんな家庭を持っているから、日々の生活が妨げになったりもするよね」
バンドは2014年に行われた「バイ・リクエスト・ツアー」から4公演の音源を完全収録した16枚組のアナログ盤によるボックスセットをリリースすることを発表している。ボックスセットには、モントリオール、ボゴタ、ヘルシンキ、イスタンブールでの公演の音源が収録される。これらの公演はメタリカのファンによって選ばれたものだという。この16枚組のアナログ盤によるボックスセットは500セット限定でリリースされ、各公演の音源の個別の販売も行われる。
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