トム・ヨークが12月4日にパリのル・トリアノンで行ったライヴで新曲を2曲披露している。
トム・ヨークは国連気候変動パリ会議がフランスで開催されるのに合わせて、パリを拠点に発行されている『テレラマ』誌によるインタヴューに答えたほか、11月29日にはグリーンピースUK主催のロンドンでのデモに参加してDJを披露しており、フランスのテレビ局「カナル+」で放送されている「ル・グラン・ジュルナル」でもパフォーマンスを行っている。
番組ではトム・ヨークが影響を公言してきた書籍『ノー・ロゴ』の著者であるナオミ・クラインとのトークも行っている。
トム・ヨークはル・トリアノンで行ったライヴで新曲を2曲披露しており、うち1曲の“Silent Spring”はレディオヘッド名義の楽曲と見られている。
ライヴにはレッド・ホット・チリ・パッパーズのフリーやパティ・スミスも参加したという。
2曲の新曲のパフォーマンス映像はこちらから。
また、トム・ヨークは、音楽が無料であるという見方が「音楽が作られる過程をむしばんでいく」と語っている。
トム・ヨークは、最新のロング・インタヴューにおいて、音楽業界、レディオヘッドの次回作、自身のソロ・アルバム『トゥモローズ・モダン・ボクシーズ』などについて語り、その中でYouTubeとナチス・ドイツを比較している。
イタリアの新聞『ラ・レプブリカ』紙のインタヴューに対し、トム・ヨークはブームキャットという有料の音楽配信サイト経由で音楽を聴いていると語っている。「YouTubeは間違いなく使わないよ」
YouTubeなどのサイトで広告が現れないようにするアドブロッカーというアプリについて話が及ぶと、トム・ヨークは次のように語っている。「おかしなことに、YouTubeは『不公平だ』なんて言ってるんだ。おかしいだろ? 不公平だ、とはね—―アーティストにはお金が入ってこないか、入ったとしても笑っちゃうような額だというのに、あらゆるコンテンツが始まる前に広告を出して、大金を儲けてる人たちがそんなことを言うんだよ。儲けが出なければ、不公平だと言い出すなんてね」
音楽の利用に関する話題は続き、トム・ヨークは楽曲の売上とストリーミング配信から自身がどのように利益を得ているかについて語っている。「分からないよ、逆に教えてよ」とトム・ヨークは答えている。「そういう問題に対する解決策なんて自分には分からない。知っていることと言えば、大勢のアーティストがまったく恩恵を受けていないにもかかわらず、彼らの作品で儲けている人たちがいるってことだけだ」
また、トム・ヨークは続けて、「音楽はタダ、映画もタダという時代になったと言われてる」と語っている。「でも、それは間違ってる。グーグルとかYouTubeみたいに、提供の枠組みを作り出した人たちは儲けてるんだ。トローリングで漁をするみたいに、がっぽりとね。根こそぎ持って行くんだよ。『おや、ごめんなさい、これはあなたのモノでしたか? 今では私たちのモノになりました。いえいえ、冗談です、あなたのモノのままですよ』ってね。ただし、自分たちの管理下においてしまう。まるで第二次世界大戦中のナチスみたいだ。実際には、戦争中、誰もがしてることだけどね、イギリス人でさえ、他の国の芸術作品を奪っているんだから。何の違いがあるっていうんだ?」
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