GETTY

Photo: GETTY

サウンドガーデンのフロントマンであるクリス・コーネルは、アメリカン・ミュージック・アワードにてニルヴァーナのTシャツを着ていたジャスティン・ビーバーについて尋ねられ、自身の意見を述べている。

「The Rock FM」に出演したクリス・コーネルは、ジャスティン・ビーバーのようなセレブリティがサウンドガーデンやオーディオスレイヴのTシャツを着ていたら不快に思うかと尋ねられ、次のように答えている。

「なんていうか……不快もなにも、セルフ・プロモーションには悪い面なんてまったくないと思っているんだ。誰にでも着る権利はあるし、僕自身もいいことだと思うよ」

ラジオのパーソナリティは、クリス・コーネルにTシャツによる利益が入ってくるのであれば着てもいいんじゃないかな、と冗談を言い、クリス・コーネルはそれに対し「まさにその通りだね」と返している。

また、クリス・コーネルは同インタヴューにて、ロック・ミュージックの現状についてもコメントしている。

「現在のロック・ミュージックを理解するためには、認識自体を少し変えるか、そもそもロック・ミュージックとは何なのかを考えてみるべきだね。僕にとってロック・ミュージックは元々、路上で演奏するような気取らない音楽であって……みんなのための音楽だし、やってみたいと思う人なら誰でもロック・ミュージックを介して想いを表現できるんだ。音楽の知識なんてなくたっていい。学校での勉強も必要ないし、音楽一家に生まれていなくてもいい……カントリーやウエスタン・ミュージックのように、誰でも関われるものなのさ」

「でも、そういう流れのほとんどは、ヒップホップやエレクトロニックの世界に移行してしまった。今やアパートの一室にあるスタジオで、パソコンを使ってアルバムを作ることだってできる。それに、若者たちはギターをベースにしたロック・ミュージックとは正反対の音楽、それからパソコンで作ったような曲も聴いていて、パソコンを使った曲の作り方を学んで、そこから刺激を受けているんだ。それができるくらいの能力を持っているということだね。テクノロジーが進化し、大物のヒップホップ・アーティストが出てきたことで、作曲やレコーディングをするような若者たちにとっての音楽作りの最初の衝動が、ギターやベース、そしてドラムやヴォーカルによるものではなくなってしまったんだ。おそらく、『ニルヴァーナのような曲を作ろう』なんて言う若者はもういなくなって、ヒップホップやラップ、そしてエレクトロニック・ミュージックの方向に向かっているのかもしれない。スクリレックスのような存在が、ロック・ミュージックに代わるものになってきているのかもね」

Copyright © 2024 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.

関連タグ