プリンスは1991年発表のアルバム『ダイアモンズ・アンド・パールズ』のレコーディングを通して使用されたアコースティック・ギターがオークションに出品されるという。
このフェンダー・ジェミニIIのギターは『ダイアモンズ・アンド・パールズ』のエンジニアだったシルヴィア・マッシーが所有していたもので、それをファンが入手して、今回オークションにかけられることになっている。
『クラッシュ』誌によれば、ギターはシルヴィア・マッシーからサマセット州フルームに住む匿名の兄弟2人組に売却されている。兄弟のうちの1人がスペインに移住することになり、それがきっかけで3月にオークションに出品することを決めたという。
兄弟のうちの1人は次のように述べている。「私たちが入手してから6ヶ月、このギターは兄弟のリヴィング・ルームに飾られてきました。プリンス・コーナーと呼んでいた一角があったのです。たくさんの友人が見てくれましたが、誰にもギターは弾かせていません。しかし、今回、私がスペインに移ることとなり、ギターを見せることが難しくなりました。それで、売りに出すことに決めたのです」
オークションの出品ページへのメッセージとして兄弟は次のように述べている。「大のプリンス・ファンとしてプリンスの歴史にまつわる素晴らしい逸品を所有できたことを喜んでいました。私たちがしていたように、みなさんにも飾って楽しんでいただければと思います」
「なかでも、このギターの気に入っているところの一つがピック・ガードにギターを掻き鳴らした後が残っているところです。目にしたときには驚きましたし、圧倒される自分がいました。これらはプリンスがこのギターに残した音楽史の目に見える痕跡です。あのアルバムを聴いて、プリンスが眼前にあるこの跡を残した時のものを聴いているんだと思いました」
シルヴィア・マッシーは昨年11月にサイン入りの証明書を発行しており、その中で次のように述べている。「このフェンダー・ジェミニIIのアコースティック・ギターがプリンスがアルバム『ダイアモンズ・アンド・パールズ』の制作で主に使用したアコースティック・ギターであることを証明するためにこの手紙を書いています。あのプロジェクトのオフィシャル・エンジニアとして私は『ダイアモンズ・アンド・パールズ』のレコーディングを行い、数曲をミックスしました。そして、彼がこのフェンダー・ジェミニIIでパフォーマンスを行ったのをこの目で見ています」
「私は1991年から1994年に行われたセッションの思い出の品としてこのギターを保管してきました。プリンスの驚くべきポピュラー・ミュージックのキャリアからの歴史的一品として保存してきたことを嬉しく思います。ここにはCD版のアルバムも含まれています」
オークションは3月10日にウィルトシャーのコーシャムにあるガーディナー・オルガットで行われる。落札額は4万ポンドから8万ポンド(約560万円から1120万円)になるのではないかと見込まれている。
先日、シーラ・Eはプリンスとの関係にまつわる「美しい物語」を描いた伝記映画が公開されることが発表されている。
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