GETTY

Photo: GETTY

2名のオランダ人音楽関連業者、スタン・スネルマンとヨス・ルマースヴァールは、1969年にザ・ビートルズの舞台裏が録音された500点を超える音源の「違法な押収」を巡り、50万ポンド(約9,150万円相当)の損害賠償を求めて民事訴訟を起こすことにしたという。

「ゲット・バック・セッションズ」として知られるこれらのテープは、ザ・ビートルズのメンバー間の関係性が膠着状態を見せ始めた頃の、緊張感を示す内容が収められている。テープには曲のレコーディング音源と共にメンバー同士の会話も含まれている。

『テレグラフ』紙が報じたところによると、テープはイギリスとオランダの警察によって2年前に押収され、ザ・ビートルズとその子孫たちが所有する法人であるアップル・フィルムズに返還されたという。

アップル・フィルムズは、テープが盗まれたと主張しており、また、過去の訴訟では既に、スタン・スネルマンとヨス・ルマースヴァール側にとって好ましい結論に達しているとしている。今回は、2016年1月にハーグ控訴裁判所で判決が発表されると見られている。スタン・スネルマンとヨス・ルマースヴァールは650,000ユーロ(約8,500万円相当)の損害賠償に加えて、オランダに対し50,000ユーロ(約650万円相当)の訴訟費用を求めて民事訴訟を起こしているという。

このテープは、2006年にイギリス人のナイジェル・オリヴァーとコリン・ディロンが盗んだ罪で告訴されており、またスタン・スネルマンとヨス・ルマースヴァールも盗難品の売買で告訴されている。ナイジェル・オリヴァーはテープを売り渡すことを企てたとして有罪判決を受け、執行猶予を言い渡されているが、スタン・スネルマンとヨス・ルマースヴァールに対する訴えは取り下げられている。

スタン・スネルマンとヨス・ルマースヴァールがテープを購入した当時の価格は80,000ギルダー(約550万円相当)だったと言われている。

訴訟に関して、スタン・スネルマンは『テレグラフ』紙に次のように語っている。「もしアップル・フィルムズが、テープが1990年代に所在不明だとの認識がすでにあったのなら、なぜその時に盗難を通報しなかったのでしょうか? アップルはただテープを取り戻したいだけですよ。盗難かどうかとは関係なく。私たちは、一連の出来事の犠牲となってしまいましたが、テープを返していただきたい。今でも私たちのものなのですから」

これらのテープの商業的価値は非常に高いものと考えられている。

一方、リンゴ・スターは通称『ホワイト・アルバム』の1枚目のシリアル・ナンバーのものをオークションに出品することになっており、このLPの最高価格は約735万円になると予想されている。

また、ポール・マッカートニーは、「ミート・フリー・マンデー」の発想を働き掛けるため、デーヴィッド・キャメロン首相に次のように訴えている。「食肉を大量に生産することで、貴重な資源は次第に消耗し、持続不可能なレベルに達します」

広告 ザ・ビートルズの新作ドキュメンタリー『ビートルズ ’64』がディズニープラスで11月29日(金)より独占配信!

Copyright © 2024 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.

関連タグ