FOXニュースに登場したコメンテーターがヒップホップについて「人種差別より若いアフリカ系アメリカ人に悪影響を与える」と発言したことで、アメリカで議論を呼んでいる。
先週、トークショーのホストを務めるショーン・ハニティが、プリンスやビヨンセの音楽について人種差別の象徴として扱われることの多い南部連合旗に匹敵するほど「危険」だと非難して話題になったが、6月30日に放送されたFOXニュースの「The Five」では、コメンテーターのジェラルド・リベラが再び議論を呼ぶ発言を行っている。彼は番組のなかでヒップホップ・ミュージック全般に対して「近年ではこれらの音楽は人種差別よりも若いアフリカ系アメリカ人に悪影響を与えている」と語っている。
このリベラの発言はケンドリック・ラマーがBETアウォーズで行った”Alright”の見事なパフォーマンスに対して述べたもので、その事実が議論に拍車をかけている。パフォーマンスはケンドリック・ラマーがパトカーの上に立ち上がって、「We hate the po-po, wanna kill us dead in the street fo sho(俺たち、ポリ公は嫌いだぜ。奴らは俺たちを殺して道端に捨てたいのさ、まじだぜ)」「My gun might blow(俺の銃が火を噴くぜ)」といったラップを行うものだったが、この曲は人種差別や警官の暴力といったつらい経験を耐え抜いたことをテーマにした楽曲となっている。リベラはパフォーマンスについて「非生産的」で「完全に間違ったメッセージ」だとして、更に以下のように語ったという。「我々は目を覚まして、今起きていることを理解しなければならない」
そうして議論に巻き込まれることになったケンドリック・ラマーだが、その問題となった楽曲“Alright”のミュージック・ビデオを公開している。
“Alright”のミュージック・ビデオはこちらから。
このミュージック・ビデオは約7分に及ぶもので、全編モノクロで撮影され、ビデオにはアフリカ系アメリカ人に発砲する警官の姿も描かれている。
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