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ポール・マッカートニーが、ミート・フリー・マンデーのキャンペーンを促進するため、11月30日に始まる国連気候変動会議の開催を前にデーヴィッド・キャメロン首相に宛てた手紙を書いている。

ポール・マッカートニーは家族一丸となって、2009年からこのキャンペーンを提唱してきた。もしみんなが週に1日でも肉を消費しなければ、先進国の二酸化炭素排出量が1日当たり2パーセント削減され、それだけでなく健康にも良いと語っている。

ポール・マッカートニーらは、学校、大学、官庁、それにレストランや民間企業でのミート・フリー・マンデーの実施を提案している。

ポール・マッカートニーは手紙に加えて、キャンペーンの代表としてビデオも公開しており、以下のような発言をしている。

「こんにちは。ポール・マッカートニーから皆さんにお願いです」

「大気中の温室効果ガスが増加する最大の要因が、肉の消費だということは皆さんもご存知かと思いますが、私たちに何かできることはないでしょうか? ただ知らん顔をするより、何か行動を起こして解決策を見つけませんか?」

「私たちが推し進めるミート・フリー・マンデーでは、月曜日、もしくは他の曜日でも週に1回は肉を食べないことを提案しています。たった1日でも、明らかな変化が生まれるのです」

「学校や政府、それに加えて世界中でもこのキャンペーンは取り入れられており、みんな楽しんでやっています。楽しいだけではなく、大いなる変化をもたらしています」

「そこで、私たちから皆さんにお願いです。周囲の人々、学校、友人、必要があれば、その他の人たちとも話をし、このキャンペーンの考えを勧めてみてください。私たちがみんなでそうすることにより、実際に大きな変化が生まれる可能性があるのです」

ポール・マッカートニーが綴った手紙の全文は以下の通り。

親愛なる首相へ

私は2009年にイギリスで始められたミート・フリー・マンデーのキャンペーンを代表し、お手紙を書いております。ミート・フリー・マンデーの実施により、複雑な問題をシンプルで影響力のあるメッセージを介して皆さんに伝えることができます。この地球と我々の将来を守るためにも、少なくとも週に1回は肉を食べない日を作ってもらうという提案です。

食肉を大量に生産することで、有害な温室効果ガスが生み出され、土壌、水、エネルギーなどの貴重な資源は次第に消耗し、持続不可能なレベルに達します。これは地球環境の悪化と気候の変動をもたらす主要な原因であると同時に、種を絶やし生物の多様性をも脅かしています。もし現在のこの状況が続けば、これから100年間で全世界において、多数の種が絶滅することになるでしょう。環境への影響が危惧されている食肉産業の成長がより一層明らかになっている今、食肉の生産を減らすことはこれまで以上に大事な課題となってきています。

首相や他国のリーダーは来週、パリで行われる国連気候変動会議において、地球温暖化に歯止めをかけるため、平均気温上昇を2度未満に抑えるという取り決めの達成に向けて、議論をすると思います。私が提唱するミート・フリー・マンデーは、とてもシンプルではありますが、環境保全のためには重要な行動であり、UKを含め、他の国々でも実施できるもので、健康の増進にもつながります。

ほんの少しの量からでも食肉の需要を減らすことは、温室効果ガスの排出を削減において多大な影響をもたらします。実際に、ジョンズ・ホプキンス大学のリバブル・フューチャー・センターによる最新の研究では、国連加盟国はミート・フリー・マンデーを実施することで炭素の排出量を年間で2パーセントまで削減することが可能だといいます。

食肉の削減を推し進めるには、シンプルな方法がたくさんあります。その多くは、すでに世界中の多くの国で採用されているのです。

・学校、大学、そして病院などで、週に1日肉を食べない日を設ける。
・官庁や、政府機能を持った自治体において、肉を使わない食事を提供する。
・レストランに、ミート・フリー・マンデーのためのオプションメニューをつけるよう促進する
・ミート・フリー・マンデーを実施する企業をサポートする

私たちが行っている提案は、すぐに実施することができ、環境や我々の健康にすぐに効果が現れます。

パリでの会議にて、イギリスの気候変動における行動計画にミート・フリー・マンデーの構想を含めてほしいのです。週に1回の行動が世界に変化をもたらすでしょう。

よろしくお願いいたします。

ポール、メアリー、ステラ・マッカートニー

この手紙と合わせて公開されたビデオはこちらから。

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