モリッシーが、ユニバーサル・ミュージックとの論争について、彼の担当者とバンドのメンバーの間でのやり取りを明らかにしている。
今週の初めにモリッシーは、ファン・サイト「トゥルー・トゥ・ユー」上で2009年のシングル曲“I’m Throwing My Arms Around Paris”を「パリで起こった残虐行為で命を落とした方に心からの哀悼の意を込めて」リリースしたかったが、ユニバーサルに却下されたと主張している。
この主張に対してユニバーサル・ミュージックはモリッシーの側から何も提案は受けていないとし、モリッシーの非難を退ける一方、彼の言説を「我々を傷つけるもので間違っている」としている。
ユニバーサル・ミュージックは声明で以下のように述べている。「我々は“I’m Throwing My Arms Around Paris”に関してモリッシーからいかなる提案も受けていないし、まして提案を拒否などしておりません。先週、彼のサイトでこのコメントを読んでからモリッシーと直接接触できていませんが、彼の代理人に彼の意図と、同曲による収益からどのチャリティをサポートしたいのかを確かめるように求めています。その返答はまだ来ていません」
モリッシーはこの否定に対して「トゥルー・トゥ・ユー」上でコメントしており、自分が主張しているのは自分の担当者であるジョン・リードと、モリッシーのバンドのギタリストであるボズ・ブーラーとの間のメールのやり取りであり、このメールがユニバーサル・ミュージックがチャリティ・シングルの発売についての提案を受け取ったと証拠になると語っている。
11月19日付の当初のメールの中で、ボズ・ブーラーはユニバーサル・ミュージックに対し次のように伝えたと言われている。「パリの人たちを支援するためにこの曲(ダウンロード版/アナログ盤/スペシャル・ヴァージョン)を発売することに関し、あなたたちが今週何の動きも見せなかったことにショックを受けています。現時点で、この曲に対して何かできるアーティストは他に誰もいません。どうして何も返事をしないんですか? 現代の音楽界には、パリの人々を支援する上でこれ以上に適切な曲は他にありません」
モリッシーの担当であるジョン・リードは、このメールを受け取った日にボズ・ブーラーに返事をしており、ユニバーサル・ミュージックと話をしたと語っている。モリッシー本人はこのメールのやり取りには直接関わっていない。
ジョン・リードのメールは以下の通りである。「ユニバーサル・ミュージックは今回の事件に多大に関与している。そのため、この悲惨な出来事に関してアルバムを制作する予定は一切ないと言っている」
ジョン・リードのメールでは次のようにも述べられている。「スタッフを1人失ったユニバーサル・ミュージックにとってはまだ早すぎる提案であり、今年の末にレーベルに所属しているアーティスト何人かでコンサートを行うなど、他の方法でサポートや団結を示していくようだ」
しかし、NMEでは11月20日にユニバーサル・ミュージックがジョン・リードへ送ったメールの内容を確認しており、それによるとユニバーサル・ミュージックは明らかにモリッシーのシングルをチャリティとして発売する計画を検討しているようだ。
モリッシーのアルバム『イヤーズ・オブ・リフューザル』は、ユニバーサル・ミュージック傘下のデッカ/ポリドールより2009年にリリースされている。彼の最新アルバム『ワールド・ピース・イズ・ノン・ オブ・ユア・ビジネス』は、ユニバーサル・ミュージック傘下のハーヴェスト・レコードから2014年にリリースされているが、その後契約を解消されたことが明らかになっている。
“I’m Throwing My Arms Around Paris”のミュージック・ビデオはこちらから。
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