イーグルス・オブ・デス・メタルが、パリ同時多発テロの犠牲者を支援する資金を集めるために、世界中のミュージシャンに彼らのある楽曲をカヴァーするよう呼びかけている。
11月13日にバタクランで行われたイーグルス・オブ・デス・メタルのライヴでは、バンドのマーチャンダイズ販売担当のニック・アレキサンダーを含む89名が殺害されることとなった。今回のフランスの首都を襲った一連の襲撃でも同会場は最悪の被害を受けている。全体では130名が亡くなり、350人の負傷者を出している。
パリ同時多発テロ後としては初となる、イーグルス・オブ・デス・メタルの「Vice」によるインタヴューでは、ジョシュ・オムがバンドメンバーと共に資金を集める予定だと明かした。ジョシュ・オムはバンドの創設メンバーだが、現在バンドのライヴ活動には参加していないため、事件当時の夜にはフランスにいなかった。
イーグルス・オブ・デス・メタルによるデュラン・デュランの“Save A Prayer”のカヴァーをイギリスのチャートで1位にしようというキャンペーンや、それに呼応してサイモン・ル・ボンがこのカヴァー曲から得た収益はすべて寄付すると宣言したことを受けて、イーグルス・オブ・デス・メタルも自身の曲を同じように提供することにしたという。
ジョシュ・オムは「“I Love You All The Time”という俺たちの曲があるんだが、カントリー歌手やDJ、デスメタルなどジャンルは問わないから、この曲をカヴァーして欲しい。俺たちはその印税を寄付する」と呼びかけている。
「俺たちのレーベルが、マスタリングや印税などすべての収益を寄付する。それから、iTunesやスポティファイ、アマゾン、タイダルなどのインターネット音楽配信サービスにも呼びかけたい。もしこの曲を寄付のためにカヴァーしてくれたら、そのすべての収益をパリの事件の犠牲者を支援したり、再建するための費用に充てたりするよ」
“I Love You All The Time”は、イーグルス・オブ・デス・メタルが2015年にリリースしたアルバム『ジッパー・ダウン』に収録されている。この楽曲の音源はこちらから。
イーグルス・オブ・デス・メタルのマーチャンダイズ販売担当、ニック・アレキサンダーは、今回の襲撃で亡くなった初のイギリス人であることが確認されている。また、マーキュリー・レコードの海外製品担当部長であるトーマス・アヤドと『レザンロック』誌のレポーターのウィリアム・B・ドゥシャルフが亡くなったことも明らかになっている。
ジョシュ・オムは、パリ同時多発テロを受けて自らのチャリティ団体「スウィート・スタッフ・ファンデーション」を通して犠牲者の遺族に寄付を行うことを表明している。
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