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Photo: Press/Chapman Baehler

イーグルス・オブ・デス・メタルのパリ同時多発テロ後、初となるインタヴューが全編公開されている。

11月13日にバタクランで行われたイーグルス・オブ・デス・メタルのライヴでは、バンドのマーチャンダイズ販売担当のニック・アレキサンダーを含む89名が殺害されることとなった。今回のフランスの首都を襲った一連の襲撃でも同会場は最悪の被害を受けている。全体では129名が亡くなり、350人の負傷者を出している。

「Vice」による26分間のインタヴューでは、それぞれのメンバーが当日の出来事について詳しく語っている。インタヴューは、フロントマンのジェス・ヒューズと、当日は会場にいなかった結成メンバーであるジョシュ・オムの2人との対話へと進んでいくものとなっている。

「何人かの人(ファン)は僕らの楽屋にも隠れたんだ。でも、襲撃者はそこにも入ってくることができたんだ」とジェス・ヒューズは説明している。「それで全員を殺したんだよ。僕の革ジャンの後ろに隠れた人を除いてね」

ジェス・ヒューズは、次のように続けている。「みんな、死んだふりをしてたんだ。ほんとに恐ろしかったと思う。あれだけ多くの人が亡くなったのは、本当に多くの人が友人を置き去りにしなかったからなんだ。そして多くの人が身を挺して他の人をかばっていたんだ」

インタヴューの全編はこちらから。

ジェス・ヒューズはイーグルス・オブ・デス・メタルを続けていくつもりだと語り、バタクランが再オープンする時には最初に演奏するつもりだと語っている。

「パリに戻るのが待ちきれないよ」とジェス・ヒューズは語っている。「僕らの仲間はあそこにロックンロールを観に行って亡くなった。僕はあそこに戻って、生きていくんだ」

「僕らには選ぶ権利などない」と彼は語っている。「僕ら自身や僕らの仲間のためというだけじゃなく、ニック・アレキサンダーのためだというだけじゃなく、これが僕らの生き方だというだけじゃなく、これは人間の条件の問題なんだよ」

「生き残れなかったファンを、そうした人々を僕らは代表してる。そうした人々の物語というのは決して語られないかもしれないからね」とジョシュ・オムは語っている。

犠牲者にどんな言葉をかけたいか尋ねられると、彼は次のように答えている。「ひざまづいて、『君の求めるものならなんでも』と言いたいとこだけど、本当は言えることなど何もないよ。だって、言葉では本質を伝えられないからね」

イーグルス・オブ・デス・メタルのマーチャンダイズ販売担当、ニック・アレキサンダーは、今回の襲撃で亡くなった初のイギリス人であることが確認されている。また、マーキュリー・レコードの海外製品担当部長であるトーマス・アヤドと『レザンロック』誌のレポーターのウィリアム・B・ドゥシャルフが亡くなったことも明らかになっている。

ジョシュ・オムはパリ同時多発テロの犠牲者を援助することを誓っている。ジョシュ・オムは自身の慈善団体「スウィート・スタッフ・ファンデーション」を通じて寄付を行っている。

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