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レディオヘッドのフロントマンであるトム・ヨークは、最新のインタヴューで、かつてトニー・ブレア首相の相談役が首相と会談を持つよう「恐喝しようとしてきた」と話している。

パリを拠点に発行されている『テレラマ』誌によるインタヴューで、トム・ヨークは2003年に気候変動に関するキャンペーン「ザ・ビッグ・アスク」のスポークスマンを務めていた時に、そうした出来事があったとしている。トム・ヨークは、環境団体の「フレンズ・オブ・ザ・アース」を代表して、その役割に取り組み、政治家に対して気候変動問題についてのロビー活動を行っていたという。

「大きな闘争に巻き込まれることになったんだ」とトム・ヨークは説明している。「(ブレアの相談役たちはこう言ってきたんだ)もし首相と会ってくれないというなら、フレンズ・オブ・ザ・アースによる君への接触はすべて認められないことになるってね」

さらにこう語っている。「イラク戦争があったからね、そんなことはしたくなかった。ブレアと一緒の写真を撮られるなんて、道徳的に受け入れがたいように感じたんだ」

インタヴューではミュージシャンとしてどのように気候変動に取り組むか、そしてヴェジタリアンになった経緯やレディオヘッドの主催するツアーではカーボン・ニュートラルに取り組んでいることなども語られている。

トム・ヨークは1990年代後半から気候変動に関心を持ったという。それ以降は、環境団体のグリーンピースや地球の友、活動家がアートで表現するart.350.org.などと共に活動している。

プロテスト・ソングを書くことを検討しているかと質問されたトム・ヨークは「もし2015年に気候変動について抗議する曲を書いたら、クソみたいな曲になってしまう」と答えている。

「もし60年代なら、徴兵とかに対して曲を書くというのも有効だったかもしれない。そうだな、少しは……だけど。今ではそういうことはかなり難しくなってるよ。もし2015年に気候変動について抗議する曲を書いたら、クソみたいな曲になってしまう。1曲の歌とか、1つの芸術作品、1冊の本で他人の気持ちを変えるなんて無理だ。物事が徐々に批判的になっていて、それが雪だるま式に加速しているんだ」

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