ジャーヴィス・コッカーがパリ同時多発テロでの悲劇について書いた“Friday 13th 2015(2015年13日の金曜日)”の朗読音源を公開している。
ジャーヴィス・コッカーはBBC Radio 6の番組「Sunday Service」にて録音を公開し、同時にセルジュ・ゲンズブールやフランソワーズ・アルディによるパリをテーマにしたフランスの曲もオンエアしている。
不気味なほどに落ち着いたナレーションが特徴のこの朗読は、パリの襲撃が起きた時間、そしてその前後の自身の生活の様子を描写している。朗読の一部は以下の通り。
「これから寝ようとしていた時、友達から電話でテレビをつけろと言われた。僕は息子のことが心配になった。息子の友達のうちに電話したが、まだ両親は帰宅していなかった。映画館に行ったとのことだった。子供たちを怖がらせたくなかった。一晩中、ラジオを聴いた。朝になって、また電話してみると、息子は地下鉄に乗ろうと30分前に家を出たとのことだった。とにかく心配だった。その後、息子は帰宅した。僕たちは新しい携帯とトレーナーを買いに出かけたが、店はどこも閉まっていた。結局、ケイト・ブッシュに関する本だけを買った」
彼はさらにこう続けている。「僕の友達がこう言ったんだ『抵抗を示すのに最も効果的なのは、ただひたすら前に進むことだ。自分の進む道でどんな失敗をしようと、誰にも関係ない。君のそういう姿勢が好きだ。自由なところがね』」
ジョーヴィス・コッカーは愛のメッセージを送りながらも、少し呼吸をおいて襲撃の直後の痛ましい現場を言葉で表現し、最後には「パリ、君のことが大好きだ」と締めくくっている。
同ラジオ番組は、BBCのサイトで聴くことができる。朗読は1:00:50辺りから始まる。クリスマス頃まで再生が可能とねっている。
http://www.bbc.co.uk/programmes/b06q652p#play
2015年11月13に起きたパリにおける一連の襲撃では少なくとも132人が亡くなり、少なくとも89人はイーグルス・オブ・デス・メタルのライヴ会場となったバタクランで命を落としている。イーグルス・オブ・デス・メタルは、マーチャンダイズ販売担当であるマネージャーを今回の襲撃で亡くして以来、初めてインタヴューに応じたが、公開されたのは少しの映像のみとなっている。
今年の初めに、ジャーヴィス・コッカーはパルプとして新作を発表する可能性について次のように語っている。
「それについては秘密の作戦の最中なんだ。いや、そんなことないな。単に分からないだけだ。僕らはミステリアスなんかじゃないからね。単に一緒にいないんだよ」
更にこう続けている。「まだほんのちょっとの動きしかないんだ……火山みたいなものでさ。『なんだ、休火山か』と思っていたら、次の日には噴火して家がなくなってるっていうね。パルプや僕に関することはすべて、そういう遅々として進まないペースで進んでいくんだよ。何かが起こるか起こらないかさえ言えないんだ。だけど、それが起こった時には、地球全体の地形が変わるんだよ」
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