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ボブ・ゲルドフはライヴ・エイドで支払った個人的犠牲について語り、彼の私生活も影響を受けることになったと述べている。

ブームタウン・ラッツのヴォーカリストだったボブ・ゲルドフとミュージシャンのミッジ・ユーロは35年前の7月13日にロンドンとフィラデルフィアで寄付を募るライヴ・エイドを開催している。

コンサートはアフリカ難民救済のために1億2700万ドルを集めている。

ライヴ・エイドではクイーンのウェンブリー・スタジアムでのパフォーマンスを含め、音楽史に残るパフォーマンスが行われている。

35周年を記念したインタヴューでボブ・ゲルドフは自身の人生においてライヴ・エイドのせいで個人的犠牲を支払うことになったと述べている。

「嫌だったね。不可能になってしまったからね」とボブ・ゲルドフはライヴ・エイドに向けられた賛辞について語っている。

「しばらくの間、混乱していた。あの時はお金が足りなかったんだ。僕の私生活全体に影響を及ぼすことになった。最終的に結婚まで犠牲することになったんだ(ボブ・ゲルドフは1996年にポーラ・イエーツと離婚している)」

ボブ・ゲルドフはイベントが大きな話題となったことで、ミュージシャンとしての日々の仕事に戻ることが難しくなったことを認めている。

「自分の仕事に戻ることができなくなってしまったんだ。僕はポップ・シンガーで、それで文字通りお金を稼いでいた。それが僕の仕事だった。朝起きて、気分が乗っていたら、曲を書いたり、リハーサルに出かけるっていうね」

「でも、できなくなったんだ。誰も興味を持たなくなった。聖なるボブなんて呼ばれて、そうしたことができなくなってしまったんだ。取るに足らない無意味なことになってしまったんだよ。それで、自分を見失ったんだ」

ライヴ・エイドのようなイベントがもう一度開催される可能性はあるかと訊かれて、ボブ・ゲルドフは次のように語っている。「協力と強調、合意による政治的季節は終わったんだ。今でも成立するかって? しないよ。もう2度と起きないことを理解するためには、この星を運営している道化師たちを見てみればいい」

先日もボブ・ゲルドフはライヴ・エイドは現在では実現しないと考えていると語っていた。

2005年に世界各地で開催されたライヴ・エイトも行ったボブ・ゲルドフだが、ライヴ・エイドのようなスケールのイベントは今日では不可能だと述べている。

ボブ・ゲルドフはCBCに次のように語っている。「僕らは巨大なロビー活動を行ったということだよね。12億人、地球上のテレビの95%があのコンサートを映し出していたんだからね」

「物事は変わる。もう改革の旗手なんて似合わないんだよ」と彼は語っている。「ロックンロールは50年にわたって文化の中心だったけど、ウェブが世界を個人主義へと解体し、政府が扱いやすくなってしまったんだ」

昨年、クイーンのギタリストであるブライアン・メイは気候変動の問題に取り組むためにライヴ・エイドのようなイベントを開催したいという思いがあると語っていた。

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