GETTY

Photo: GETTY

パリ在住のレニー・クラヴィッツは、米『ローリングストーン』誌に、ライヴ会場のバタクランをテロリストが襲撃した事件について語り、なぜフランスがすぐに立ち直ると思うかにも触れている。

11月13日のパリにおける一連の襲撃では、少なくとも132人が亡くなり、350人が負傷したと報じられている。最大の被害を出すことになったのは、イーグルス・オブ・デス・メタルのライヴ会場となったバタクランで、118人が銃撃を受けて亡くなっている。

レニー・クラヴィッツは、現在バハマとパリを行き来して暮らしている。パリで同時多発テロが発生した日、レニー・クラヴィッツはバハマにいたものの、様々な意味で大きな衝撃を受けたという。レニー・クラヴィッツは、襲撃に関して自身が直接聞いた内容や、この事件がフランスの前進にどのような影響をもたらすと思うかについて語っている。

「パリは、僕にとって唯一都会にある家なんだ。バハマでは、自然の中で、文明からまったく離れた、地味な暮らしをしてるんだよ。でも、パリには自分の家がある。友人たちは襲撃を受けたカンボジア料理の店、ル・プチ・カンボジュにいつも行ってたんだ。僕のコンサートや試合を観にスタッド・ド・フランス国立競技場に行ったことがある。バタクランのステージでパフォーマンスしたこともあるよ。ライヴを観に行ったこともあるしね。1990年代にアリス・イン・チェインズがそこでパフォーマンスしてた時、僕のことをステージに上げてくれて一緒にやったんだ。あの場所で最後に観たショウはブラック・キーズで、僕は上のバルコニーにいた。学校みたいな特別な場所なんだよ」

「(事件については)ニュースで報じられる前に聞いたよ。パリの友人が、建物の中にいる人から、何が起こっているか伝えるメールを受け取ったんだ。この人は、僕と一緒に仕事をしてくれているメンバーうちの一人の親しい友人だった。話の詳細には本当にゾッとしたよ。とても怖かったし、怪我を負っている中、情報をメールしたその人の勇敢さはすごいと思った。前回のツアーでケータリングのスタッフとして働いてくれていた人が怪我を負って、一緒に来ていた中のひとり、その人の上司が殺されたそうだ。僕の友人のクレイグにメールをしたその女性は、死体に囲まれて横たわり、どんな風にずっと死んだフリをしていなければならなかったかを書いていたんだ」

「パリでよく一緒にいる友人のひとりは、このライヴのチケットを持っていてすごく行きたかったけど、チケットは売ってしまい、行かなかったらしい。別の人には友人に説得されてライヴに行った人もいたらしいんだ。『来いよ、俺たちは行くんだから』って。それで亡くなってしまった。僕の知り合いかどうかにかかわらず、胸を突かれたし、深く考えずにはいられない。今の時点では、どこで起こってもおかしくないと思う。僕の人生はステージの上にあり、ライヴ会場にあり、こういう事件は起こりうるんだ。標的として選ばれてしまうんだよ」

「パリに戻ることに不安は感じてないよ。僕は9月11日の時にはニューヨークにいたんだ。その後、社会は立ち直ったからね。だけど全体的に、暮らしに変化は出てると思う。カフェやレストランにいると、はっきりとそう感じるよ。これは確かに、フランスとそこにいる人たちについての話ではあるんだけど、同時に、こういうことってどこにでも、例えばレバノンやシリア、アフリカなんかに広がっている。あらゆる人のあらゆる面について考えさせられるよ。この話は単に『パリのために祈ろう』ってことじゃないよーー『世界のために祈ろう』ってことなんだ」

レニー・クラヴィッツは先日亡くなったアラン・トゥーサンにインスタグラムで追悼のメッセージを寄せている。

その内容は以下の通り。

https://www.instagram.com/p/96WtcVvD3m/

友人であり、師であった人物が今朝亡くなった。ニューオーリンズ出身の伝説的ミュージシャン、作詞家、プロデューサー、そして編曲家であるアラン・トゥーサンだ。彼の愛と心遣いに触れることができて、僕は幸せだった。アラン・トゥーサンの家族へお悔やみを。愛と尊敬の念を込めて。#AllenToussaint #NewOrleans

広告 ザ・ビートルズの新作ドキュメンタリー『ビートルズ ’64』がディズニープラスで11月29日(金)より独占配信!

Copyright © 2024 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.

関連タグ