テイラー・スウィフトに対してアパレル企業が起こしていた著作権侵害訴訟について、このほど示談が成立している。
カリフォルニアを拠点とするアパレル企業であるブルー・スフィアは、同社が所有する「Lucky 13」という商標を、テイラー・スウィフトが自身の販売するTシャツに使用し、同社の権利を侵害したと主張していた。
同社のオーナーであるロバート・クロエツリーは、テイラー・スウィフトがターゲットとするファン層が、ブルー・スフィアの顧客ターゲットと似ているとも訴えていた。テイラー・スウィフトの弁護士は、ロバート・クロエツリーによるこの訴えは、示談を成立させることを目的として行われたテイラー・スウィフトに対する嫌がらせであると対応していた。
今回の示談によって、テイラー・スウィフトは本件についての供述を行う必要がなくなる。示談内容は公開されない。
テイラー・スウィフトが抱える訴訟は他にもあり、R&Bシンガーのジェシー・グラハムは2014年に発表されたテイラー・スウィフトのヒット曲“Shake It Off”が自身の曲の盗作だとして、4200万ドル(約50億円)を請求している。
50歳になるジェシー・グラハムは、“Shake It Off”のサビ部分の歌詞は自身が2013年に発表した曲“Haters Gone Hate”に酷似しており、この曲とは無関係にたまたま書き上げたなんてことは「あり得ない」と主張している。彼の当初の要求は曲の作詞者として自身の名前をクレジットに記載することと、テイラー・スウィフトと一緒にセルフィーを撮ることだったが、現在は賠償金を要求している。これらの要求はテイラー・スウィフト側にすべて拒否されている。
「サビが僕の曲と一緒なんだ」とジェシー・グラハムは『ニューヨーク・デイリー・ニュース』に語っている。「もし僕が“Haters Gone Hate”を書かなかったら、“Shake It Off”という曲はなかったんだよ」
「最初は放っておこうかとも思ったんだけど、やっぱりこの曲は僕のものだからね」
また一方で、テイラー・スウィフトは元ラジオDJのデイヴィッド・ミュラーに対して反訴を起こしている。コロラド州デンヴァーのKYGO-FMに務めていたDJのデイヴィッド・ミュラーは、「テイラー・スウィフトのスカートを上げて、お尻に触った」と虚偽で非難されたと9月に訴訟を起こしている。
これは2013年6月2日ペプシ・センターのバックステージでライヴの前に起こったとされるもので、非難の結果、ラジオ・パーソナリティを免職になっている。
デイヴィッド・ミュラーは、この事件は別の人物によって引き起こされたものであるとして自身に向けられた非難を否定したが、テイラー・スウィフト側から起こされた反訴では、問題の行為はデイヴィッド・ミュラーによるものであるという「証拠」を彼の雇用主がつかんでいるのだとされている。
反訴状には「事件が『人違い』で、それゆえにKYGOを解雇されたのは不当であるというミュラー氏の新たな主張は、詭弁にすぎません。スウィフト氏は、問題の行為が誰によるものかをはっきりと認識しており、それはミュラー氏なのです」と書かれている。
テイラー・スウィフトは陪審裁判を要求しており、この訴訟で得る賠償金は「性的嫌がらせや個人の軽視といった同様の事件からの女性の保護」を行っている慈善団体へ寄付する意向があるとしている。
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