XLレコーディングスのオーナーにしてプロデューサーのリチャード・ラッセルは今年49歳で亡くなったザ・プロディジーのキース・フリントを偲んで追悼文を公開している。
「キースがあらゆることに注いだパッションというのは計り知れないもので、彼のやさしさもそうでした」とリチャード・ラッセルは述べている。XLレコーディングスはザ・プロディジーの初期4枚のアルバムをリリースしている。
「彼はカウンターカルチャーとしての価値観を体現しながらも、他の多くの反逆のスタンスをとるミュージシャンとは一線を画していました。なぜなら、それはポーズではなかったからです」とリチャード・ラッセルは『オブザーヴァー』紙に寄稿している。
「彼は自分が何者かを知っていました。だからこそ、彼はリラックスした愉快な人物で、人に対してやさしかったのです」
リチャード・ラッセルは90年代初めにキース・フリントと初めて会い、彼がザ・プロディジーのダンサーから時代を代表するフロントマンの一人へと成長するところを目撃したことを振り返りながら、ライヴの時には彼に「心から畏怖の念を抱いていた」と述べている。
「彼は自由な音楽が人々を体現し、平日の労働の終わりに人々がどれだけそれを切望し、生き甲斐としているのかを理解していたのです。キースは私にとってそうした自由な感情の象徴でした。だからこそ、彼の死はあまりに大きなものでした」
「けれど、重要なのは人生を最大限まっとうして、彼がとった死の方法は称賛できるものではないということを受け入れることです」とリチャード・ラッセルは指摘している。「キースの死はひどいものでした。なぜそうなったのか、理性的になることはできません。起きてはならなかったのです。私たちは全員ショックを受けています」
「だけど、人生を最大限全うすること、彼の死に方は称賛できるものではないことを認識することは大事だ」「キースの死は悲惨だ。起こったことに冷静でいることは不可能さ。起こるべきでなかった。僕らはみんな、あまりにも大きなショックを受けた」
キース・フリントの葬儀はザ・プロディジーが結成されたエセックス州ブレインツリーで催され、多くのファンが参列するものとなっている。
「ほとんどの葬儀は形式的ですが、彼の葬儀は違いました。本当の愛の表現に満ちていたのです」とリチャード・ラッセルは文章を締めくくっている。「多くの人が屋外でレイヴをするためにやってきました。キースも気に入ったはずです。それこそが彼の人生へのはなむけであり、彼の人生はそれにふさわしいものでした。あんなにも多くの人が彼のことを本当に愛していたのです」
先日、キース・フリントについてはエセックスのある住居に飾られた、彼に追悼の意を表したクリスマスの電飾が話題となっている。
広告 ザ・ビートルズの新作ドキュメンタリー『ビートルズ ’64』がディズニープラスで11月29日(金)より独占配信!
Copyright © 2024 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.