Andy Willsher/NME

Photo: Andy Willsher/NME

ルーマニアのメタル・バンド、グッバイ・トゥ・グラヴィティのドラマーが、ブカレストのナイトクラブで起きた火災により亡くなったことが明らかになっている。

10月30日にコレクティヴ・クラブで行われたグッバイ・トゥ・グラヴィティのライヴ中に起きたこの火災は、火を使った演出が原因で起きたと伝えられている。

警察は先週、安全確保を怠ったとして、ナイトクラブのオーナー3人を過失致死の疑いで逮捕している。また後日、この事故により約20000人によるデモが行われたことを受けて、ルーマニアのヴィクトル・ポンタ首相が辞任している。

米『ビルボード』誌が伝えたところによると、バンドのドラマーであるボグダン・エナケが亡くなったことにより、この事件の死者数は45人になっている。ボグダン・エナケは11月8日、治療のためスイスのチューリッヒに搬送される際に息を引き取った。

ボグダン・エナケは搬送中に心肺不全に陥り、医師から70分におよぶ蘇生措置を受けたという。搬送を断念して引き返した飛行機がルーマニアに着陸した後に、彼は亡くなっている。

火災が起きた会場では、地元のメタル・バンド、グッバイ・トゥ・グラヴィティがアルバム発売を記念したフリー・ライヴを行っており、400人ほどが集まっていたという。バンド・メンバーのレミ・ブラックは、『テレグラフ』紙に対して、2本の柱が炎に包まれ、部屋を煙で満たすことになったと話している。

「それから屋内の木製のものに火がついて、全部がすごいスピードで焼けていったんだ」と彼は語っている。「比較的小さなドアしか外に出る手段がなかったことも状況を悪化させたんだよ」

この火災により45人の死亡が確認されているほか、約100人が今も病院で治療を受けているという。

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